オクラ農家って儲かると耳にしたけど実際リアルな数字はどのくらいだろう？
新規就農予定だけど初心者にも優しく、収益性が高いらしいオクラなんてどうだろう？
こんな疑問を抱える方へ、この記事では行政が公開しているデータを元にオクラ農家の年収・所得を大公開！
記事の後半では、新規就農者にオクラがオススメなわけやプロ農家おすすめの手法についても理解することができますよ♪
オクラ農家のリアルな年収って？
いきなり結論です。
オクラだけ育てている農家のデータですが、だいたい売上549万円・所得324万円です。
後から詳しく触れますが、オクラという作物の特徴上、新規就農者はオクラのみを栽培するのではなく、夏場のみオクラを育てるというのがオススメです。
もちろん、売上や所得も別の作物との合計で考える必要がでてきます。
では、収益や所得について詳しいデータを見てみましょう。
以下は、オクラ (10aあたり)の経営指標になります。
| 収量 | 2,200kg |
| 粗収益 | 183万円 |
| 所得 | 108万円 |
| 所得率 | 59.1% |
| 単価 | 834円/kg |
| 1時間当たり所得 | 1,299円/h |
出典：ぐんまアグリネット「R2農業経営指標」
また、鹿児島県指宿のオクラの平均栽培面積は30aあまり。(プロのオクラ農家は60aのところも！)
参考：鹿児島県指宿市のオクラ農家さんのインタビュー
したがって、30aのオクラのみ栽培するという農家のケースを考えると、次のような結果になるというわけです。
売上：183×30/10=549(万円)
所得：108×30/10=324(万円)
オクラは儲かるのか？【他の農作物と比較】
また、市場価格平均を見てみると、オクラは1kg938円。他の農作物に比べて㎏当たりの単価はかなり高い方です。
以下の表は、東京都中央卸売市場の令和2年9月〜令和3年9月の平均取扱金額になります。市場でいくらで取引されているかわかります。
| 品目 | 平均取扱金額(円/kg) |
|---|---|
| トマト | 355 |
| ブロッコリー | 371 |
| なす | 390 |
| ほうれんそう | 497 |
| にら | 671 |
| オクラ | 938 |
| アスパラガス | 1,164 |
| （野菜全体） | （241） |
たしかに世の中で「オクラ農家は儲かる。年収が高い」とうわさされる理由がわかった気がしますね。
さらに、JAを通じて出荷せずに、ブランディングして産直ECなどで販売すると単価がUPします💰
稼いでいるオクラ農家さんの特徴の1つとして、オクラや場合によっては農家自身のブランディングをしっかりし、ネットで個別販売をしていることが挙げられますよ。
例えば、オクラを食べチョクで検索してみると、大体1kg1,300円くらいです。
高価なものは1kg3000円のものも。
もはや高級品だ…そりゃ高収入になるわ…
オクラ栽培のメリット
就農1年目でも設備投資も少なく、収穫物がちゃんとできるっていうのはポイントですね。
オクラ栽培のデメリット
デメリット１：夏場忙しい
オクラは夏場、毎日1日2回収穫する必要があり、忙しめです。
農作物は流通の都合上、サイズを揃える必要があります。オクラは10cmくらい。
ところがオクラは成長が早く、規格内におさめようとすると1日2回の収穫が必須になってきます。
1日2回の収穫を毎日って結構きついんですよね。
デメリット2：収穫時にかゆみあり
オクラは収穫時にかゆみを生じます。軍手・長袖を忘れると地獄。痒みは2~3時間引かないですよ。
【プロも推薦】オクラ初心者にオススメの「島オクラ」
丸オクラ(島オクラ)を
— Monet (@326Monet) September 16, 2020
干してお茶にします pic.twitter.com/C6SQ2AkTlO
“島オクラ”というオクラを聞いたことはありますか？
通常のオクラの切り口は五角形ですが、島オクラ（丸オクラ）は切り口が丸です。
実はこの島オクラ、栽培初心者におすすめな作物なんです。
なぜ島オクラが初心者にはおすすめかというと、
・収穫が多少遅くなってもOK。15cmくらいまで大きくなっても繊維質にならずに柔らかい。
・病気に強い（オクラ自体もそこまで病害を気にするべき作物ではないが）
島オクラを好んで育てている塚原農園さんの動画↓
おわりに
さて、いかがだったでしょうか？
オクラは売上549万円・所得324万円の作物でした。
思ったように収量が取れなかったり、とオクラ農家は誰でもなれるほど甘くはありません。
ですが、農家の中でもオクラ農家は新規就農にも優しく、時間効率が非常に良いですよ。
こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。
農家全般の年収や手取りについてのまとめ記事はこちら。
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