じゃがいも農家って儲かると耳にしたけど
実際リアルな年収はどのくらいだろう?
じゃがいも農家で年収1000万って目指せるのかな?
こんな疑問を抱える方へ、この記事では農林水産省のデータを元に、じゃがいも農家の年収・売上を公開します!
また記事後半では、じゃがいも農家で年収1000万円を達成するために必要なことも理解できますよ。
じゃがいも農家のリアルな年収って?
いきなり結論です。
北海道で 売上750万円・年収250万円
長崎や鹿児島で 売上230万円・年収100万円
それでは詳しい数値を見てみましょう!
以下は、農水省が公表しているじゃがいもによる収入等のデータです。
じゃがいもの産地である、北海道・長崎・鹿児島における1戸あたりのデータを引用しています。
北海道 | 長崎県 | 鹿児島県 | |
農業粗収益(売上) 【万円】 | 748 | 233 | 221 |
農業経営費(経費) 【万円】 | 500 | 120 | 136 |
農業所得(年収) 【万円】 | 248 | 114 | 85.1 |
所得率 【%】 | 33.2 | 48.7 | 38.5 |
時給 【円】 | 2,460 | 939 | 1,224 |
10aあたりの自営労働時間【時間】 | 19.9 | 154 | 67.3 |
作付面積 【ha】 | 5.99 | 0.84 | 1.24 |
表の作付面積を見ると、
北海道が5.99ha、長崎・鹿児島が約1ha
とおよそ6倍になっています。
北海道の経営規模のレベルが違うことが伺えますね。
というわけで、北海道のデータは分けて別で見ないといけません。
お金事情をまとめると、次のようになります。
北海道で 売上750万円・年収250万円
長崎や鹿児島で 売上230万円・年収100万円
じゃがいもの特徴【他の作物との比較】
作業の大部分が機械化されており、土地利用型
じゃがいもの特徴を一つ挙げるとするならば、
「作業の大部分が機械化されており、土地利用型の作物であること」です。
先の表より「10aあたりの自営労働時間」を見てみると
北海道:19.9時間、 長崎県:154時間、鹿児島県:67.3時間
と面積あたりの労働時間が非常に少ないことがわかります。
このように、じゃがいもが大規模栽培に向いている作物だからこそ、後述するように北海道での営農が盛んという結果にもなります。
じゃがいも農家が多い地域とは?
じゃがいもの産地はズバリ北海道です。
全国の収穫量の8割弱を占めており、まさにイメージ通りなのでは?
順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 割合(%) |
1 | 北海道 | 1,733,000 | 78.6 |
2 | 鹿児島県 | 85,400 | 3.9 |
3 | 長崎県 | 84,600 | 3.8 |
新規就農しようと考えている人は、「作物を選ぶ→大産地を選ぶ」あるいは「場所を選ぶ→特産品を選ぶ」という方法が一番成功確率が高くて無難です。
というのも、その土地の特産品であれば、受け入れ体制が整っていたり、サポートや施設が充実していたり、高い栽培技術を有している人が集まっており技術を身につけやすいためです。
というわけで、じゃがいも専業で就農するなら北海道がおすすめです。
じゃがいも農家で年収1000万円を目指すには?
結論から言うと、以下の2つの方法があります。
②珍しい品種で多品目少量栽培
方法①:北海道で大規模で栽培
さて、じゃがいも単独で年収1000万を目指すには、どのくらいの栽培面積が必要でしょうか?
冒頭の例では、
北海道:10aあたり農業所得4.1万なので
単純計算で農業所得1000万円には約24ha必要です。
じゃがいも単独だとこれほどの規模が必要になってしまうため、現実的にはじゃがいも以外の野菜や米と複合経営するのが普通です。
じゃがいも単独であれ、複合経営であれ、機械の導入でいかに労働時間を削れるかという点がポイントになってきます。
方法②:珍しい品種で多品目少量栽培
一方、「北海道でもないし大規模化は厳しい」という方は、ジャガイモの珍しい品種を加えた多品目栽培がいいでしょう。
珍しいじゃがいもの品種とは、インカのめざめ・ノーザンルビー・シャドークイーンなどがあります。
そして近年は、野菜セットの販売が家庭に浸透してきたこともあり、これらの珍しいじゃがいもを加えた野菜セットのネット販売は狙い目です。
ネット販売で売上をUPさせる具体的な方法は、
①TwitterやInstagramなどのSNSを運用してファンを獲得しつつ、
②自社ECや食べチョクなどのオンラインマルシェの販売ページへ流入させ、
③成約
という方法になります。SNSでのファン作りが土台になるのがポイントですよ。
それではまた!
こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。
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