失敗しない人参の育て方・栽培方法のコツ|若手農家が教える家庭菜園

失敗しない人参の育て方・栽培方法のコツ|若手農家が教える家庭菜園

人参の栽培時期

難易度:中級
セリ科

 

さまざまな料理で活躍する定番の野菜 “人参”。

栄養価も高く健康にもよいので、冷蔵庫に常備している方も多いのではないでしょうか?

そんな定番野菜の人参ですが、家庭菜園で栽培するとクセがなくフレッシュな味を楽しめるので、是非とも育てておきたい野菜です♩

とはいえ、人参の栽培は発芽にコツが必要だったり、太く大きく育たないことも。

そこで今回は、若手農家が失敗しない人参の育て方・栽培のコツを解説していきます。

家庭菜園初心者の方向けにも1つ1つ分かりやすく解説しているので安心してくださいね。

おいしい自家製人参が収穫できます♩

収穫した人参を使ったレシピ

収穫したにんじんを使ったレシピ

薄めの味付けで自然な甘みを楽しんだり、スーパーなどには置かれない”人参の葉っぱ”を天ぷらにしてみるのはいかがでしょうか?

食べたいと思ったときに、パッと収穫して用意できるのが家庭菜園のいいところですね。

人参の品種・種の選び方

人参の品種・種の選び方

「人参を育てよう!」と思って早速調べてみると、人参だけでも色んな品種の種子が販売されていて驚くかもしれません。

甘くて人参ジュースに向いている品種、人参臭が少なくサラダなどに適した品種、黄色や紫などカラフルな品種・カロテンが豊富で赤みの強い品種、などなど。

人参臭が苦手な方におすすめなのは、甘美人京くれないEXベータリッチなどです。

どの人参も同じ育て方で育てられるので、あなたがお好きなものを選んでくださいね♩

人参の栽培時期

人参の栽培時期

人参の栽培時期は、春(3〜4月)に種をまいて初夏(6〜8月)に収穫するパターンと、
夏の終わり(7〜8月)に種をまいて秋冬(10〜3月)に収穫するパターンがあります。

初めて育てるという方は夏まきがおすすめです!幼苗時は高温に強く、夏にまくパターンの方が育てやすいです。

また夏まきの場合、秋から冬の長期間にわたって、少〜しずつ収穫して楽しめるのもおすすめポイント。

一方、春まきは少々難易度高めです。春まきをしたい方は、”とう立ち”して花が咲きやすいので、春まきに適した品種を選んで育てましょう。

人参の土づくり

種をまく2週間前までに、苦土石灰を1㎡あたり約150gまいて、しっかりと耕しておきます。

その約1週間後に1㎡あたり堆肥を約2kgと、化成肥料150gをまいて耕しましょう。

幅60~90cmの畝を立てて完成です。

▶︎土づくりの基本をみてみる

▶︎簡単!畝立ての方法を見てみる

人参の種まき

人参の育て方:種まき

さて、人参栽培の最大の鬼門がこの”種まき”です。

暑さと乾燥で発芽率が悪くなりやすいので、種まきに工夫が必要になってきます。

人参栽培の種まきのコツ:すじまきした畑の様子

人参の種まきは、すじまき(条まき)で行います。

支柱などを使って深さ1cm程度のまき溝を、20cm間隔で作りましょう。

まき溝ができたら、1cm間隔で種をまいていきます。

種をまき終わった後は、厚さ1cmほど土をかけて、手のひらでしっかりと鎮圧してください。

ここでポイントなのが、かける土が1cmくらいの薄さということ。

ニンジンの種は発芽に光が必要(好光性種子)なので、覆土が多すぎると発芽率が悪くなるので注意しましょう。 

マルチを使用する場合

 

人参の種まき:マルチを使用する場合

穴あきマルチを使用する場合は、穴の部分に空き缶の底などを押し付けて、深さ1cm程度のまき穴を作ります。

1穴に5〜6粒の種をまいたら、土をかけて、しっかりと鎮圧してください。その後は通常の場合と同じ管理で大丈夫です。

種まき後の管理

人参の種まき後の管理(籾殻で乾燥防止)

種をまいた後にもみがらをまく。乾燥防止になります。


種をまいた後は水をたっぷりとかけ、不織布を掛けて乾燥を防ぎます。

不織布がない方は、籾殻(もみがら)やワラをかけることで同じような効果を得られます。

不織布は発芽が揃ったら外しますが、もみ殻やワラはそのまま放置でOK。

何も用意できないという場合は、毎日水やりをして種を乾燥させないようにしてください。 

芽が出てきた人参の様子

人参の芽が出てきました〜

人参の手入れ

間引き(1回目)

人参の手入れ:間引き1回目

1回目の間引きは本葉が展開した後、隣合う株の葉と葉が触れ合う程度になったら行います。 生育の悪いものを指でつまんで抜いてください。

それと同時に除草をします。小さなうちは雑草の生命力に負けてしまうことがあるので、しっかりと除草してください。

間引き(2回目)

本葉が2〜3枚になった時に、2回目の間引きを行います。

隣の株の葉が触れ合わない程度の間隔にしていきます。

この頃になると、根が深く張り始めているので、抜きにくい場合は株元で引きちぎるか、ハサミで切り取ると良いでしょう。1回目と同じように、除草もしてください。

間引き(3回目)

本葉が4〜6枚になった時に、3回目の間引きを行います。2回目と同じく、隣の株と葉が触れ合わない程度の間隔に間引いてください。

間引き人参の収穫

隠れた人気商品”間引き人参”。
我が家は葉っぱを天ぷらにするのが定番です!


この頃になると、小さな人参が出来上がってきます。間引いた人参をそのままソテーしたり、汁物に入れたりして食べることもできます。

ちなみに、葉っぱをかき揚げやサラダにして食べると美味しいです。間引き人参を食べられるのも家庭菜園の醍醐味の1つですね♩

追肥

人参の追肥の作業の様子

本葉が6〜7枚の頃と、9〜10枚の頃の2回追肥を行います。

1㎡あたり、30gから50gの化成肥料をパラパラと条間にまいてください。その後、除草をしながら軽く株元に土寄せをしていきます。

土寄せが足りないと、人参の首が緑色になり見た目が悪くなるので,、しっかりと土寄せをしましょう。

▶︎追肥とは?与えるタイミングなどの基本を見てみる

収穫まであと1ヶ月ぐらいになった栽培中の人参

収穫まであと1ヶ月ぐらい。順調に成長中。 

人参の収穫:タイミングや方法も

失敗しない人参の育て方【プロ農家が教える】

人参の収穫タイミングは、種まきから3〜4ヶ月後です。

株元の土を軽く掘って十分に太くなっていれば収穫をしましょう。

大きくなったものから間引くように収穫をしていきます。収穫時期かどうかわからない場合は、試しに数本抜いてみるとGood。

収穫が遅れると根が割れてしまうので、収穫し遅れには注意してくださいね。

畑で越冬させる方法

せっかく作った人参。どうせならば冬の間ずっと収穫して楽しみたいですよね。

人参は霜に当たると葉っぱが枯れてしまうので、大きく土寄せをして葉っぱごと埋めてしまうか、一度収穫したものを穴に埋めてしまえばそのまま冬の間保存できますよ。

寒さに当たったものはさらに甘味が増して、とても美味しいですよ。

人参の病害虫対策

害虫対策①:キアゲハ

キアゲハの幼虫は、人参の葉っぱを食べてしまいます。小さなうちは被害が少ないですが、成長と共に食べる量が増え、一晩で丸裸にされてしまうこともあります。定期的に見回りをして見つけ次第捕殺してください。防虫ネットを掛けるのも効果的です。

害虫対策②:ネキリムシ

ネキリムシは土の中に潜み、根を食べてしまいます。被害にあうと、食べられた株は根元から倒れて枯れていきます。

株元が倒れた株を発見したら、その株の周りの土を軽く掘ってみてください。高確率で潜んでいるので、捕殺します。

主な病気:うどんこ病

うどんこ病は葉の表面が白くなり、まるでうどん粉を振りかけたような症状が出る病気です。カビの1種が原因で、カビが飛ぶことで周囲に被害が広がっていきます。

もし見つけた場合は、その株を抜き取って処分してしまいましょう。混み入って風通しが悪くなると発症しやすいので、しっかりと間引きをしてください。

連作障害の有無

人参は連作障害の少ない作物です。連作しても特に問題はありませんが、可能であれば1〜2年間隔をあけて栽培をしましょう。病気や成長不良のリスクを下げられますよ。

プロ農家のワンポイントアドバイス

人参の栽培は「発芽すれば半分は成功」と呼ばれるくらい発芽にコツが要ります。

種をまいた後は、とにかく乾燥を防ぐことが重要です。ただ種をまいて終わりにするのではなく、以下のような対策をしましょう。

乾燥を防ぐ対策3つ
①雨上がりに種まきをする
②種まき後に被覆材をかける
③毎日水やりをする

全てを実施する必要はありませんが、ご自身の環境に合わせて、乾燥を防ぐことがとにかく重要です。

発芽さえ乗り切れば、あとはおいしい新鮮な人参が待っていますよ♩