大豆農家って儲かると耳にしたけど
実際リアルな年収はどのくらいだろう?
大豆って高年収農家になれるのかな?
こんな疑問を抱える方へ、この記事では農林水産省や行政のデータを元に、大豆農家の年収・売上を公開します!
また記事後半では、大豆農家で年収1000万円を達成するために必要なことも理解できますよ。
大豆農家のリアルな年収って?
いきなり結論です。
それでは詳しい数値を見てみましょう! 興味がある方のみどうぞ。
・収量:195kg/10a
・労働時間:6.87時間(10aあたり)
・1経営体あたり作付面積:408.2a
・単価:457円/kg
・所得率:52.4%
出典:ぐんまアグリネット「R2農業経営指標」
これらのデータより、売上や年収・時給等を計算してまとめると以下の通り。
10aあたり | 1戸あたり | |
農業粗収益(売上) 【万円】 | 8.9 | 363 |
農業経営費(経費) 【万円】 | 4.6 | 188 |
農業所得(年収) 【万円】 | 4.3 | 176 |
※複数の統計を組み合わせているので、あくまで参考程度に。
まとめると、大豆での平均的な収入は、売上360万円・年収180万円です。
大豆の特徴【他の作物との比較】
・労働時間が非常に短い(大規模栽培のため)
・単収が変動しやすい
まず、大豆の特徴として、労働時間が非常に短いことがあげられます。
先の表で見た通り、10aあたり6~8時間です。
平均でも4haと大規模だからこそ、このような異常に低い数値になっています。
もちろん小規模経営で手作業だと、時間効率はガクッと落ちますね。
また、大豆は気候変動の影響を受けやすく、単収が変動しやすい作物でもあります。
どうにか安定供給を実現したいものの、変動しやすいのが現状です。
さらにワンポイント。大豆栽培には追い風が吹いています。
健康食品の流行や食の安全への関心増大から、国産大豆の需要が堅実に伸びています。
そして、令和2年3月「食料・農業・農村基本計画」において、令和12年度における大豆の生産努力目標が34万t(現在21万t)に設定されました。
ざっくり説明すると、国をあげて大豆の生産〜流通〜消費拡大までをお金を投入して支援するそうですよ。詳しくは、農林水産省「国産大豆の生産・需要をめぐる動向」をご覧ください。
大豆農家が多い地域とは? 【研修で行くべき地域】
大豆の産地はどこでしょう?
北海道が圧倒的。全国の収穫量の4割強を占めています。
順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 割合(%) |
1 | 北海道 | 93,000 | 42 |
2 | 茨城県 | 18,800 | 9 |
3 | 福岡県 | 10,300 | 5 |
4 | 佐賀県 | 10,100 | 5 |
5 | 秋田県 | 8,650 | 4 |
新規就農しようと考えている人は、「作物を選ぶ→大産地を選ぶ」あるいは「場所を選ぶ→その土地の特産品を選ぶ」という方法が一番成功確率が高くて無難です。
というのも、その土地の特産品であれば、受け入れ体制が整っていたり、サポートや施設が充実していたり、高い栽培技術を有している人が集まっており技術を身につけやすいためです。
というわけで、大豆農家の元に研修に行くなら北海道・茨城県がおすすめです。
大豆農家で年収1000万円を目指すには?
結論から言うと、「とにかく大規模でやらないと目指しようがない」です。
大豆単独で年収1000万を目指すには、どのくらいの栽培面積が必要でしょうか?
先に述べたように、10aあたり年収4.3万だから単純計算で約23ha必要です。
ここまでの広さになってくると、北海道での栽培がマストですかね。
一方、「大規模化は厳しい」という方は、別の作物でも収益の柱を作るということが大事です。
そしてサイドビジネスで大豆栽培をするならば、ネット販売という選択もおすすめです。例えば産直EC食べチョクでは、大豆は大体700円/kgで販売されていますよ。
それではまた!
こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。
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