果物って高級品ですよね。毎朝食卓に果物が並ぶ生活、憧れますよね。
そんな果物を作る果樹農家の年収、気になりませんか?
この記事では農林水産省のデータを元に、果樹農家のリアルな年収・売上を大公開!
売上や時給に注目した「儲かる果物ランキング」も紹介します。
儲かる果物を知りたい人・農業で稼ぎたいと考えている人、必見の記事です。
果樹農家のリアルな年収・売上って?
いきなり結論です。
農水省によると、果樹作経営を営む主業農家の平均農業所得は473万円。
内訳は、
粗収益:1,112万円
経営費:639万円
農業所得:473万円
となっています。
注意する点ですが、”売上”が473万円ではなく、売上から経費を引いた”農業所得“が473万円です。
(出典:農林水産省「平成30年営農類型別経営統計」)
どうでしょう?会社員の平均年収(約430万円)より少し高いくらいですね。
もう少し具体的に見てみるとイメージが湧きやすいかもしれません。
以下は、果樹農業振興計画で各県が定める「果樹園経営の農業所得の指標」です。
要は「このくらいの所得を目指そうねというもの」です。
地域 | 和歌山 | 青森 | 山梨 |
品目 | 温州みかん | りんご | ぶどう |
粗収益 | 2,345万円 | 2,117万円 | 1,371万円 |
経営費 | 928万円 | 1,322万円 | 618万円 |
農業所得 | 1,417万円 | 856万円 | 733万円 |
経営規模 | 3.0ha | 3.0ha | 1.1ha |
労働時間 | 3,450時間 | 4,464時間 | 3,034時間 |
新規就農者やプロ農家などの違い、経営規模や経営方針の違いなどで大きなばらつきがあります。
会社員同様、年収1000万円超の方もいれば、年収200万円の方もいます。
果物別ランキング【10aあたり】
続いて、果物別に年収を見ていきましょう!
儲かる果物は何でしょうか?
以下は、「10aあたりの農業所得」の果物別ランキングTOP5です。
1位:おうとう(さくらんぼ) 36.3万円
2位:キウイフルーツ 35.5万円
3位:ぶどう 34.2万円
4位:もも 28.6万円
5位:日本なし 26.9万円
果物別ランキング【時給】
「所得が高くても、やっぱり時給が高くないとね」という方も多いでしょう。
お次は時給でのランキングです。
1位:おうとう(さくらんぼ) 1,702円
2位:キウイフルーツ 1,581円
3位:くり 1,312円
4位:かき 1,127円
5位:もも 1,098円
労働時間が短めの果物がランクインしています。
こうしてみると、さくらんぼとキウイフルーツ、優秀ですね。
トップのさくらんぼは、収穫期が6月〜7月と非常に短いです。
収穫期は従業員を雇用して多忙を極めますが、冬はさほど忙しくはありません。もちろん、土づくり等の作業があり、作業時間0というわけではありませんが。
儲かる果樹農家の特徴とは?【実例を紹介】
当たり前のことですが、普通に平均的な農業経営を行なっていては高年収は期待できません。そんなことが可能ならば全国民が農家になりますよね。
では、儲ける果樹農家はどんなことに力を入れているのでしょうか?
ここでは、儲かる果樹農家の特徴を2つご紹介♩
・飲食店へ卸すorECで販売(販路拡大)
高単価品種を選ぶ
例えば、一口に”ぶどう”といっても、品種によって価格が全然異なります。
高収入を目指すためには、利益の出やすい品種を選ぶのが大事です。
参考として、以下は令和2年9月〜令和3年9月における東京都中央卸売市場の品種別のぶどうの取引額です。
品種 | 平均価格(円/kg) |
アレキサンドリア(マスカット) | 2,480 |
シャインマスカット(シャイン) | 2,121 |
ピオーネ | 1,280 |
巨峰 | 1,243 |
甲斐路 | 1,118 |
デラウエア | 972 |
その他ぶどう | 1,045 |
やはり、高収入を目指すならば、高単価の品種を選ぶのがいいでしょう(当然、高い栽培技術は求められますが)。
飲食店へ卸すorECで販売(販路拡大)
注文終了まで残り…3日❗️〆切8月8日
— Bonchi -from farm to you- (@bonchi_official) August 5, 2021
2021年、最後の桃シーズン🍑
今を逃すと、次は2022年夏😭
食べ逃しのないようにお気をつけ下さい👩
桃作りのプロフェッショナル達がお届けする最高峰の桃。
私たちがよく見かける桃は200g~250g程ですが今回お送りさせていただく大玉桃は、なんと400g以上です! pic.twitter.com/RubUE3RUUi
就農したては、栽培技術の習得が第一です。
栽培に全振りして販売には時間をかけないというスタイルがいいかもしれません。
ですが、栽培技術がある程度確立し、儲けようと考えたらJA出荷・卸売市場出荷ではなく、直販一択です。
毎日食べる野菜とは異なり、たまに食べたり贈り物として利用される果物は、販路開拓に力を入れることで高単価を狙いやすいです。
高単価で高付加価値の面から切りとるとして、
— ながfarm🌱農業、投資、ポジティブ (@farm0306f) August 8, 2021
結論、野菜類より、果樹類の方が圧倒的に付加価値をつけやすい。
1万円の野菜ボックスよりも、フルーツ詰め合わせが選ばれるし、ご贈答や自己ご褒美もフルーツだろう。
例えば、かぼちゃとメロンだとほとんど同じ行程、似た育成なのに価値の差は歴然。
果物はカフェやケーキ屋さんに卸したり、贈答用や高級ブランド品としてECで販売するのがおすすめです。
ただし、言うまでもなく、営業やマーケティングのスキル、そして何より時間が必要になってきます。
ここら辺のインターネット販売に関しては、日本トップクラスのメロン農家、寺坂さんの著書がおすすめ。農家なら一度は目を通しておくべき一冊です♩
それではまた!
こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。
農家全般の年収や手取りについてのまとめ記事はこちら。
農家になりたいと考えている方はこちら!