【野菜農家の年収】個人農家は何の野菜で儲けるのか?

【野菜農家の年収】個人農家は何の野菜で儲けるのか?

これまで色んな作物のお金事情を見てきましたが、今回は野菜農家全体の年収について見ていきます。

将来野菜セットを販売するような農家になりたいなぁ。
野菜農家さんはどのくらい儲けているのだろう?

年収や所得は農家によってばらつきがあるから
平均年収のような信頼できるデータを知りたいな。

このような疑問や悩みを抱える方に向けて、今回は「野菜農家全般のお金事情」について迫ります!

他の農業形態と比較して、野菜農家がどのくらいの売上・所得なのかも理解できます。

記事後半では、「何の野菜を育てている農家が年収が高いか」を大公開!

もちろん、農林水産省のデータを元にしているため、信頼できる情報になっていますよ♩

それでは参りましょう!

野菜農家の平均年収は◯◯万円!

野菜農家の平均年収は◯◯万円!

いきなり結論から。

野菜農家の平均
・露地野菜:年収270万円
・施設野菜:年収540万円

 

それでは、野菜農家のお金事情を詳しく見てみましょう♪

以下は、農業形態別の1経営体あたりの売上・収入データです。赤下線が野菜農家になります。

 農業粗収益(売上
【万円】
農業所得(年収
【万円】
水田作31972.4
畑作1,077317
露地野菜作836271
施設野菜作1,590544
果樹作673260
露地花き
739263
施設花き1,8601,431
酪農7,5721,463
繁殖牛1,303376
肥育牛1,343801
養豚29,1051,876
採卵養鶏25,733781
ブロイラー養鶏15,3001,522

※粗収益から経費を引いたものが所得になります。
※農業所得には年金や農外所得は含まれません。

出典:農林水産省「平成30年 営農類型別経営統計

 

そもそも農業には水稲栽培や果樹栽培、畜産など色んな形態がありますが、
中でも野菜農家と呼ばれるのは「露地野菜」と「施設野菜」を栽培する農家です。

農業所得の列を見てみると、
・露地野菜では比較的低め(271万円)
・施設野菜では比較的高め(544万円)
となっていますね。

 

これだけ見ると「なんだ、野菜を栽培するならば施設野菜一択じゃないか」と思うかもしれません。

ですが、露地野菜にもメリットがあるのです。

露地栽培は極端に言うと土地さえあればOKです。初期投資は低めで済みます

そのため新規就農者は露地からスタートするケースが多く、参入が多い分野とも言えます。

 

一方、施設野菜の場合、初期投資が非常に大きいです。

冬でも温かいビニールハウスをイメージすればわかりやすいのですが、建設費用だけで10aで500万〜1000万前後かかります。

リターンが大きい分、初期コストも大きいのが特徴です。

 

どうでしょう? 野菜農家のお金事情についてイメージが湧いてきたでしょうか?

 

なお、上記の年収などの数値は平均の値です。新規就農者やプロ農家などの違い、経営規模や経営方針の違いなどで大きなばらつきがあります

野菜農家の年収をもっと詳しくみてみよう

野菜農家の年収をもっと詳しくみてみよう

先ほどの項で、野菜農家の平均的な売上・年収を見てきましたが、実は「何の作物を作るか」によってお金事情が大きく異なります。

そこで、「個人農家は何の作物で儲けられるか?」をランキング形式で紹介します。

※引用:農林水産省「令和元年 営農類型別経営統計 個人経営体の部門収支 」

【作物別】個人農家の農業所得ランキングTOP5

まずは「個人農家の平均農業所得が高い野菜は何であるか?」を見ていきます。

順位作物農業所得栽培面積
1施設野菜作 なす432万円31.5ha
2施設野菜作 きゅうり417万円46.6ha
3露地野菜作 キャベツ348万円0.31ha
4施設野菜作 ミニトマト333万円38.5ha
5施設野菜作 大玉トマト325万円40.2ha

基本的にランクインしているのはやはり施設野菜作ですが、3位に露地野菜作のキャベツがランクイン!

しかも露地キャベツは、平均栽培面積を見ても0.31ha(=313a)と比較的小規模なのが魅力的ですね。

【作物別】個人農家の時給ランキングTOP5

たとえ儲かったとしても、労働時間がむちゃくちゃ長いのでは考えもの。

せっかくならば、なるべく労働時間が短めでコスパ良く稼ぎたいですよね。

というわけで続いては「個人農家の時給が高い野菜は何であるか?」を見ていきます。

順位作物時給
1露地野菜作 玉ねぎ1,511円
2露地野菜作 白菜1,508円
3露地野菜作 キャベツ1,406円
4露地野菜作 にんじん1,299円
5露地野菜作 レタス1,270円

今後は打って変わって、露地野菜作のみランクイン!

費用や労働時間が短くてコスパがいいというのも露地栽培のいいところですね。

特に上位3つの玉ねぎ・白菜・キャベツは栽培の手間が少ないのが特徴です。

もちろん表に出てきた野菜以外にも、あまり流通していないため取引額が高く、結果時給がもっと高くなるという作物もあります。競合の市場調査を行い、流通数の少ない高単価作物を見つけるというのも経営者の腕の見せ所です。

 

 

▶︎作物別の年収情報はこちら

 

こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。

農家全般の年収や手取りについてのまとめ記事はこちら。

農家になりたいと考えている方はこちら!