きゅうり農家って儲かると耳にしたけど
実際リアルな年収はどのくらいだろう?
きゅうり専業で高年収農家になれるって本当?
こんな疑問を抱える方へ、この記事では農林水産省のデータを元に、きゅうり農家の年収・売上を公開します!
また記事後半では、「きゅうり農家で年収1000万円を達成するために必要なこと」や「今、きゅうりは狙い目かどうか」も理解できますよ。
いきなり結論です。
・(夏秋)売上270万円・年収180万円
・(冬春)売上800万円・年収430万円
詳しい数値を見てみましょう! 興味がある方のみどうぞ。
まずは、夏秋きゅうりの全国平均のデータです。だいたい露地で栽培します。
1戸あたり | 10aあたり | |
農業粗収益(売上) 【万円】 | 265 | 177 |
農業経営費(経費) 【万円】 | 87.8 | 58.8 |
農業所得(年収) 【万円】 | 177 | 119 |
所得率:66.8%
時給:1,290 円
平均経営面積:15a
続いて、冬春きゅうりの全国平均のデータです。だいたいハウスで栽培します。
1戸あたり | 10aあたり | |
農業粗収益(売上) 【万円】 | 799 | 336 |
農業経営費(経費) 【万円】 | 370 | 156 |
農業所得(年収) 【万円】 | 429 | 180 |
所得率:53.7%
時給:1,436 円
平均経営面積:25a
きゅうりで稼げる農家になるには、冬春きゅうりでハウス栽培一択です!
きゅうり農家の特徴
・価格帯が毎年安定している
・鮮度が大事。都市近郊で栽培される
まず、きゅうりの特徴として、価格帯が毎年安定しています。
葉物野菜とは異なり、年によって価格が乱高下することはありません。
収益の予測を立てやすい作物です。
また、きゅうりは鮮度が大事な作物です。
したがって、流通にかかる時間を省くため、都市近郊で栽培されることがほとんどです。
きゅうり農家が多い地域とは? 【研修で行くべき地域】
ところで、きゅうりの産地はどこでしょうか?
宮崎+福島+関東近郊がメインの産地です。
順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 割合(%) |
1 | 宮崎県 | 60,700 | 11 |
2 | 群馬県 | 55,800 | 10 |
3 | 埼玉県 | 46,100 | 8.5 |
4 | 福島県 | 38,500 | 7.1 |
5 | 千葉県 | 27,700 | 5.1 |
新規就農しようと考えている人は、「作物を選ぶ→大産地を選ぶ」あるいは「場所を選ぶ→特産品を選ぶ」という方法が一番成功確率が高くて無難です。
というのも、その土地の特産品であれば、受け入れ体制が整っていたり、サポートや施設が充実していたり、高い栽培技術を有している人が集まっており技術を身につけやすいためです。
というわけで、きゅうり農家の元に研修に行くなら宮崎or福島or関東近郊がおすすめです。
今きゅうり農家で年収1000万円を目指せるか?
結論から言うと、以下の2点が重要です。
・大規模化
きゅうり単独で年収1000万を目指すには、どのくらいの栽培面積が必要でしょうか?
記事冒頭の例では、10aで年収180万なので、単純計算で約56a必要です。
超大規模というわけでもないので、都内や関東近郊でも全然可能ですね。
1人では10aくらいで手一杯なので、規模拡大に伴い、雇用人材を確保する必要はあります。
そして、「今きゅうりは狙い目なのか?」という話を。
以下のグラフは、卸売市場での取引額をグラフ化したものです。(出典:市場統計情報 東京都中央卸売市場)
グラフより、ここ15年間で取扱量が減っており、価格も順調に上がっています。
単純に予想すると、きゅうりは今後も高値を維持するのではないでしょうか?
今きゅうりを狙ってみるのもアリでしょう。
さらに、「これから新規就農し、きゅうりで金持ち農家になってやるぞ!」と熱意ある方は、
脱サラして1年目で反収(10aあたり収量)30tを達成したきゅうり農家のインタビューが参考になりますよ。
こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。
農家全般の年収や手取りについてのまとめ記事はこちら。
農家になりたいと考えている方はこちら!