ピリッと辛く、独特の香りが魅力の香辛野菜の「生姜(しょうが)」。
薬味として使われることが多く身近な存在ですが、薬味だけでなく、和洋中様々な料理の具材として何にでも使える万能な野菜です。
今回は、春頃から旬の”新生姜”の魅力を引き出した「簡単!新生姜レシピ3選」を生姜農家がご紹介します。
どのレシピもお手軽でおすすめできる自信作です♩
生姜の産地と種類って?
生姜は南アジア原産で、世界各国で薬や香辛料として利用されています。
日本では主に高知県や熊本県で生産されていますが、特に高知県は日本全国で生産されるものの約4割を占め国内生産量第1位です。
生姜の種類は、栽培・収穫時期により、根生姜・葉生姜・矢生姜に分類されます。一般的に食べられている生姜は、根生姜です。
また生姜は、収穫時期や出荷時期によって新生姜、ひね生姜、親生姜の種類に分かれ、それぞれ風味や食感・用途が違います。
ほかの呼び方も多々あり、なかなか奥が深い野菜です。
年中出回っているものの、実は季節によって様々な味の楽しみ方があるのが生姜の魅力的なところなんです。
生姜の栄養と効能を知ろう!
生姜は昔から漢方薬にも使われており、様々な効能を持つ野菜です。
生姜の辛み成分は”ジンゲロール”であり、加熱されると”ショウガオール”になります。
“ジンゲロール”に殺菌作用があり、”ショウガオール”には血行をよくして体を温める働きがあります。
温かいしょうが湯や生姜スープが風邪に効くといわれるのも納得です。
また、独特の香りのもとである”ジンギベレン”は消臭や健胃効果が期待でき、お肉料理や魚の煮つけに欠かせないのはこれゆえです。
新生姜の魅力を引き出すレシピ3選【生姜農家イチオシ】
さて、お待たせいたしました。
いよいよ、生姜農家が教える!新生姜の魅力を引き出すレシピ3選です。
生姜は薬味などの脇役になりがちですが、今回は「ぜひ生姜の魅力を味わってほしい!」という思いから、生姜が主役のレシピを紹介します♩
新生姜が出回る春の時期こそ、農家おすすめの食べ方をぜひお試しあれ。
生姜レシピ①:新生姜のかき揚げ
新生姜のみを使ったかき揚げです。まさに生姜が主役の一品。
純白で美しく、繊維が少なくみずみずしい食感がたまりません♩
材料(2人前)
新生姜 | 好きなだけ |
てんぷら粉 | 市販の商品記載に合わせて下さい |
揚げ油 | 適量 |
作り方
1.新生姜は大きめに千切りにする。
2.てんぷら粉を水で溶いて、千切りした新生姜を入れて軽く混ぜ油であげる。
3.食べるときは、塩または塩コショウなど好みでつけてみてください。
生姜レシピ②:新生姜の肉巻き
生姜焼きと同じ材料だけど新生姜が主役、お肉が脇役のレシピです。
新生姜のさわやかな辛味と食感が豚肉と絶妙にマッチ♩
パクパクいけるので人数に合わせて食べたい量を作ってくださいね。
たれはちょっと甘辛目にしています。
材料(2人前)
新生姜 | 好きなだけ(我が家は結構入れます) |
豚バラ肉 | 10~12枚くらい |
砂糖 | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ1 |
みりん | 大さじ1 |
油 | 適量 |
作り方
1.生姜を千切りにする。
2.豚バラ肉に千切りした生姜を巻きます。
3.フライパンに油をひき、お肉の巻き終わりを下にして焼きはじめ、転がしながら全体をこんがり焼きます。
4.お肉に火が通ったら、調味料を絡めて出来上がり。
生姜レシピ③:生姜の佃煮
これはうまい!と皆さんに評判の一品。
お酒のあてにも、おにぎりにも。いつもの食事やごはんにのせても、これまたおいしいのです。
冷蔵庫に入れておけば、日持ちもするので何かと重宝します。我が家も沢山作ってタッパーに入れて冷蔵庫に入れていますよ。
おにぎりにも◎
たくさん作って保存も◎
材料(2人前)
新生姜 | 200g |
水 | 300cc |
砂糖 | 大さじ4 |
醤油 | 大さじ3 |
みりん | 大さじ2 |
だしの素 | 20g |
鰹節 | 小袋2パック |
いりごま | 適量 |
作り方
1.生姜は千切りにする。
2.千切りにした生姜を沸騰したお湯で1分ほどゆでる。
3.ゆでたらざるにあげ、少し水にさらし、ざるにあげる。
4.鍋に水、調味料を入れて沸かし、水にさらした生姜を入れて煮る。
5.時々かき混ぜながら汁気が半分くらいに減ったら、鰹節を入れて混ぜながら煮詰める。
6.汁気がなくなってきたら、煎りごまを好みの量入れて汁気がなくなるまで煮詰めて完成!
おわりに|山﨑生姜農家より
私が生姜農家になるまでは店頭に並ぶ生姜をただ買うだけで、そこに携わる農家さんの生産過程を知らずにいました。
生姜農家は、生姜という繊細な野菜とまるで対話するかのように愛情込めて育てます。
生姜が店頭に並んで皆さんの手元に届くまでには、土づくりから始まり、こまめな水やり・土寄せ・寒い日も暑い日も毎日の温度管理や観察などなど。
そして、収穫。大きいものではなんと1.5キロ以上にもなる株を人の手でぐぐっと引き、大体1日250~300キロ位収穫します。
収穫後は一つ一つ丁寧に洗い出荷します。ハウス生姜なので真っ白い美肌に真っ赤なはかまや茎の切り口が紅を付けた生姜が店頭へ、そして皆さんのもとへ届きます。
大事に心をこめて作った生姜を喜んでくださる声が届くとやりがいを感じます。
今年も間もなくハウスの新生姜が出回る時期となります。たくさん味わっていただき、生姜ファンが増えるといいなあ・・・。