とうもろこし農家って儲かると耳にしたけど
実際リアルな年収はどのくらいだろう?
とうもろこしで高年収農家になれるのかな?
こんな疑問を抱える方へ、この記事では農林水産省や行政のデータを元に、とうもろこし農家の年収・売上を公開します!
また記事後半では、とうもろこし農家で年収1000万円を達成するために必要なことも理解できますよ。
※今回は飼料用のとうもろこしは除きます。我々が食するとうもろこし(スイートコーン)についてお話しします。
とうもろこし農家のリアルな年収って?
いきなり結論です。
とうもろこしの栽培期間は短めなので、別の作物も育てながらとうもろこしも栽培する人が大半ですよ。
それでは詳しい数値を見てみましょう! 興味がある方のみどうぞ。
10aあたり | 1戸あたり | |
農業粗収益(売上) 【万円】 | 33.2 | 664 |
農業経営費(経費) 【万円】 | 21.6 | 432 |
農業所得(年収) 【万円】 | 11.6 | 232 |
収量:1,500kg/10a
単価:221円/kg
所得率:35%
労働時間:62時間(10aあたり)
時給:2,239円
(なお、1戸あたりのデータは、長野県の試算より栽培面積:2haとして計算。)
参考:ぐんまアグリネット「R2農業経営指標」・長野県農業共済組合 試算
まとめると、とうもろこしの収入は、売上660万円・年収230万円です。
とうもろこしの特徴【他の作物との比較】
・労働時間が非常に短い
・価格帯が安定している
まず、とうもろこしの特徴として、労働時間が非常に短いことがあげられます。
先の表で見た通り、10aあたり62時間でOKです。
また、とうもろこしは毎年の価格帯が非常に安定している作物でもあります。
キャベツや白菜などといった葉物野菜とは異なり、「年によっては大儲け」というギャンブル性は低く、堅実な作物ですね。
とうもろこし農家が多い地域とは? |研修で行くべき地域
さて、とうもろこしの産地はどこでしょう?
北海道が圧倒的。全国の収穫量の4割強を占めています。あとは関東近郊ですね。
順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 割合(%) |
1 | 北海道 | 97,000 | 41 |
2 | 茨城県 | 16,000 | 7 |
3 | 千葉県 | 13,900 | 6 |
4 | 群馬県 | 11,200 | 5 |
5 | 山梨県 | 8,730 | 4 |
新規就農しようと考えている人は、「作物を選ぶ→大産地を選ぶ」あるいは「場所を選ぶ→特産品を選ぶ」という方法が一番成功確率が高くて無難です。
というのも、その土地の特産品であれば、受け入れ体制が整っていたり、サポートや施設が充実していたり、高い栽培技術を有している人が集まっており技術を身につけやすいためです。
というわけで、とうもろこし農家の元に研修に行くなら北海道や関東近郊がおすすめです。
とうもろこし農家で年収1000万円を目指すには?
結論から言うと、以下の2つの方法があります。
・別の作物でも収益の柱を作る
とうもろこし単独で年収1000万を目指すには、どのくらいの栽培面積が必要でしょうか?
先に述べたように、10aあたり年収12.4万だから単純計算で約8ha(806a)必要です。
ここまでの広さになってくると、機械を導入し大規模で栽培するのが必須になってきます。広さ的にも産地的にも北海道がベターですかね。
一方、「大規模化は厳しい」という方は、別の作物でも収益の柱を作るということが大事です。
鳥取県大山町では、平成20年代から町全体でブロッコリーとスイートコーンの二毛作を推奨しています。
以下のようなメリットがあるそうです。
・スイートコーンの深根性を利用し、土壌養分のバランス調整
・スイートコーンで使用する機械はブロッコリー栽培とほぼ共通。資本投入が不要
参考:鳥取県 大山ブロッコリー・スイートコーン産地の生産構造改革プラン
また、小規模で攻めるならば、ネット販売という選択もおすすめです。例えば産直EC食べチョクでは、とうもろこしは大体800円/kgで販売されていますよ。
それではまた!
こちらの記事では、儲かる作物について詳しく紹介していますよ。
農家全般の年収や手取りについてのまとめ記事はこちら。
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