多くの農家が頭を悩ます「販売ルート」。
儲けているレジェンド農家の方々を見ても、それぞれ色んな販売ルートを採用していて、「自分は今、どの販売ルートを目指すべきか?」迷ってしまいますよね。
たくさんある販売ルートの
メリット・デメリットを比較検討したい。
自分の経営規模的に、どんな販売ルートを開拓すべきか学びたい。
そんな販路で迷う農家向けに、今回は”農家の販売ルート“について徹底解説!
多様な販売ルートをメリット・デメリット別に図解比較しながら解説します。
最後まで読めば、経営規模別に目指すべき販売ルートを学べ、「これからあなたの農園にはどんな販売ルートが最適か?」が理解できますよ。
農家の販売ルートのメリット・デメリットまとめ【図解】
いきなり結論になりますが、
農家の販売ルートをわかりやすく図解してみたものが上の画像になります。
それでは詳しくみていきましょう♪
農家の販路は大きく2種類!〜市場流通と市場外流通〜
色んな販売ルートがありますが、農家の販路は大きく分けるとたったの2つになります。
その2つとは市場流通と市場外流通です。
言葉の通り、卸売市場を通すか通さないかの違いです。
市場流通
青果流通の大半を占めているのが市場流通。9割程がこちらになります。
農家がJA(農協)に出荷したり、卸売市場に直接出荷し、最終的に一般消費者へ届けるというものです。
農家は販売に関しては関与せず、栽培のみに集中できるというメリットがあります。
多くの中間業者が存在するので、非効率で時代遅れというイメージがあるかもしれませんが、依然として基幹的なインフラとしての役割を果たしています。
市場外流通
一方で近年、”新しい流通“とメディアでもよく目にする、注目の流通形態がこちら。
直売所や道の駅で販売する方法や、加工用として食品メーカーとの契約販売、ネット販売などさまざまな方法があります。
農家が価格決定をしやすく、高単価を実現できる可能性がある一方、市場流通と比較すると取扱量が大幅ダウンします。
注目されているとはいえ、流通全体で見ても1割程度。大量の取引は難しい形態です。
これで、市場流通と市場外流通が埋まりました。
農家のメイン販路「市場流通」を詳しく
それでは、卸売市場を経由する市場流通を詳しく見ていきましょう♩
市場流通には、農協(JA)出荷と卸売市場へ直接出荷の2通りがあります。
農協(JA)出荷のメリット・デメリット
本当に農家はJAヘ出荷するだけでOKなので、栽培に集中できます。
新規就農したばかりの農家は、ほぼ全量を農協出荷して、まずは栽培技術に磨きをかけるのがセオリーです。
卸売市場へ直接出荷のメリット・デメリット
続いては、卸売市場へ直接自分で出荷する方法です。
個人で取引をしてもらうということなので、信頼関係や実績が重要になります。
同じ市場に出荷をしても、ブランド力のあるJAを通して出荷した方が高値がつく場合があります。
大ロットで安定的に出荷できる状態になった農家におすすめの方法です。
これで、市場流通(農協出荷と卸売市場出荷)が埋まりました。
小さな農家が儲けるための「市場外流通」を詳しく
続いて、市場外流通の方も見ていきましょう♩
市場外流通は大きく分けて5種類あります。
1. 直売所・道の駅で販売
2. 製造メーカーと契約販売
3. ネット販売
4. 量販店・飲食店と契約販売
5. 観光農園を運営
それでは、1つ1つメリット・デメリットを見ていきましょう♩
直売所・道の駅のメリット・デメリット
まずは、直売所・道の駅で販売する方法です。
それぞれメリットとデメリットは以下。
現在、市場外流通のメインは”直売所での販売”で、利用者・売上高ともに伸び続けています。
例えば、令和元年の栃木県の農産物直売所の利用者数は1,679 万人で、過去最大の数値だそう。(参考:栃木県農政部農村振興課のリンク)
味は良いが規格外になってしまったB品、流通に乗らない珍しい農作物を販売すると収益を上げられますよ♩
実際に直売所で大きく稼いでいる農家は多く、たとえばこちらの書籍では農業経営についてわかりやすい言葉でサクサクと学べます。一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
製造メーカーと契約販売のメリット・デメリット
続いては、製造メーカーと契約して販売する方法です。
製造メーカーが加工品等に使用するために、作物の納品数や栽培面積などを決めて契約する方法です。
メリットはなんと言っても、経営計画が立てやすいということ。
ある程度のボリュームを年間を通じて安定供給することが求められます。
ネット販売のメリット・デメリット
続いて、興味のある農家も多いのでは?”ネット販売“です。
量販店・飲食店と契約販売のメリット・デメリット
次は、量販店・飲食店と契約販売する方法です。
観光農園運営のメリット・デメリット
最後は、観光農園を運営する方法です。
観光農園は、お客さんが主にフルーツの収穫を体験できたり、果物をふんだんに使ったスイーツを併設された施設やショップで食べられるという農園です。
出荷の手間や手数料が一切かからないため、高収益が期待できます。
見た目や過ごしやすさを追求した施設への大型投資が必要で、また認知のためにブログ・SNS運用・メディア露出が重要になってきます。
これで、全ての表が埋まりました。