甘くて手軽に食べられる野菜の代表格「さつまいも」。
甘くておいしいだけでなく栄養価も高く、おやつにもピッタリの食品です。
今回は農家のヨメでもある筆者が、さつまいもの素材の味を最大限に活かしたオリジナルレシピをご紹介します♩
さつまいもの産地を知ろう!
日本のさつまいもの栽培は「薩摩」という名前の通り、九州を中心に広がっていきました(「薩摩」は鹿児島市近辺の江戸時代の呼び方)。
今では全国各地で栽培されています。基本的には温暖な気候を好むため茨城県以南での生産が中心ですが、最近では北海道でもさつまいもの栽培が盛んになりつつあります。
ちなみに筆者は北海道の農家のヨメですが、玉ねぎを中心にさつまいもやカボチャ、ジャガイモなどを生産しています。
さつまいもが含む栄養素【栄養学的に優秀な食品なんです♪】
さつまいもは100gあたり132kcal。糖質量は10.9gです。
さつまいもMサイズで大体250gなので、1本食べると330kcal。これは、大人用の茶碗に白飯をさらっと1杯盛った時と同じくらいのカロリーです。
茶碗一杯のごはんと同じカロリーと思うと食べる量を考えてしまいますが、さつまいもには白米には少ない栄養素が多く含まれています。
また、さつまいもには優れた栄養素がたっぷり含まれています。
さつまいもは100gあたり食物繊維を2.3g、カルシウムを40㎎、葉酸を49μg含みます。カルシウムは牛乳の1/3程度ですが、野菜類では多い分類に入ります。
このほかにもポリフェノールやビタミンCなどの体に必要な栄養素が多いため、おやつや糖分補給にもおすすめの食品です。
素材の味を活かしたさつまいもレシピ3選【農家のヨメ直伝!】
さつまいもはどんな料理にも合う食材ですが、農家としては「素材の味をダイレクトに味わってほしい」という気持ちがあります。
とてもシンプル!だけどもさつまいもの味が活きる!そんなレシピを今回は3つご紹介。
農家おすすめの食べ方、ぜひ参考にしてくださいね♩
①オーブンでねっとり!焼き芋
一品目は焼き芋。シンプルですがなかなか奥が深〜い料理です。
絶妙な温度で長時間加熱することにより、さつまいもの酵素の力ででんぷん質が糖に変わるので甘くてねっとり甘い焼き芋に仕上がります。
一度に多めに焼き芋を作り、粗熱を取ってから冷蔵庫へ入れると3〜4日美味しく食べられます。
焼き芋をオーブンに入りきる量いっぱいに作り、てんぷらやポタージュ、クリームチーズやレーズンと合わせてデリ風のサラダにリメイクしても絶品です。
品種によって食感が変わり、紅はるかやシルクスイートはねっとりとろとろ、べにあずまはホクホクに仕上がります。
材料
さつまいも | 天板に並ぶ量 |
手順
1.さつまいもの表面をスポンジやたわしで良く洗う。
2.天板にオーブンシートを敷き、その上にさつまいもを並べ、さつまいもMサイズ以上なら180℃で60分、温度を落として140℃で90分ほど焼く。Sサイズなら180℃で30分→140℃で90分。
焼き上がりはオーブンの性能やさつまいもの大きさなどによって異なるため、さつまいもを触って全体的に柔らかくなっていたら完成。
②おつまみに最高!さつまいものグリル(2人分)
お次は、さつまいもとオイルと塩だけで作る素材そのものの味を活かした調理法です。
肉料理の付け合わせやシチューや豚汁の具として、グリルしてから後入れしても焼き目の香ばしさが活きます。
グリルした後、粒マスタード少量と和えるとマスタードの酸味とさつまいもの甘みがマッチ!
材料
さつまいも | 1/2本(150g) |
オリーブオイル | 大さじ2/3 |
塩やハーブソルト(お好みで) | 少々 |
手順
1.さつまいもを良く洗い、食べやすい大きさに切る。乱切り、角切り、スティック状などお好みの形に。細めの芋なら輪切りにしても良い。
2.ボウルやフライパンに切ったさつまいもを入れ、オリーブオイルをまぶして全体に絡むように混ぜる。
3.トースターの天板にくしゃくしゃにしたアルミホイルやコーティングされているアルミホイルを敷き、中火で15~20分こんがり焼き色が付くまで焼く。魚焼きグリルでも調理可能。
4.皿に取りだし、お好みで塩やハーブソルトをまぶし完成。
③おやつにぴったり♪フライドスイートポテト(4人分)
少量の油でカリッと揚げて、おやつや箸休めの1品にいかがでしょうか?
ハニーディップで後引く悪魔的な美味しさに!!
材料
さつまいも | 1/2本(150g) |
揚げ油 | 適量 |
はちみつ・マヨネーズ | 適量(1:1で混ぜ合わせる) |
手順
1.さつまいもを良く洗い、8㎜角の棒状(フライドポテトのような形)に切る。さっと水にさらし、水を切ってキッチンペーパーなどで水分を良くふき取る。
2.フライパンに1を入れ、さつまいもが半分ほどつかる量の油を注ぐ。中火で加熱し、片面きつね色になるまで触らずに揚げる。
3.ひっくり返して両面こんがり色づいたら油をきって皿に盛る。
4.はちみつとマヨネーズを1:1で混ぜ合わせた「ハニーマヨディップ」を付けて食べると甘じょっぱさがクセになります!お好みでディップに黒コショウを混ぜても○
プチコラム:さつまいもの病気
最後になりますが、さつまいも栽培の現状をお伝えします。
植物にも病気があるのをご存知でしょうか。病気になった植物を触ったから、食べたからと言って人体にうつったり甚大な影響が出ることは無いのですが、近年、さつまいも生産農家を脅かしているのが「基腐病(もとぐされびょう)」という植物の病気です。沖縄、九州でまん延し、今では東北や北海道の一部までまん延しています。
基腐病はカビの一種がさつまいもの苗やイモに付いて増殖し、畑に植え付けられることで畑の広い部分に感染する病気です。
基腐病に感染した圃場でさつまいもを作ると、イモが畑で腐ってしまい収穫量が大幅に下がってしまいます。感染した畑は農薬等ですぐに元に戻るわけではないため、多くのさつまいも農家の頭を悩ませているのです。
今、みなさん食卓に並んでいるさつまいもは、病気にかからないように生産者たちが慎重な管理を続けた賜物です。たっぷり美味しく召し上がってくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は農家直伝のさつまいもレシピやさつまいもの栄養価に合わせ、さつまいも農家の現状も少しだけ紹介しました。
また紹介できませんでしたが、実はさつまいもは品種や産地、生産者によっても味わいが違います。
様々な品種を食べ比べて、お気に入りのさつまいもを見つけてみてはいかがでしょうか?
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