ビーツという野菜、食べたことはありますか?
鮮やかな赤色と栄養価の高さから「飲む輸血」とも言われ、近年、スーパーフードとして注目されてきています。
海外に住んでた方には馴染みがあるかもしれませんが、実は日本のご家庭でもビーツは作れるんです。
今回は、家庭菜園初心者の方でも真似できる、農家直伝のビーツ栽培のコツをお伝えします。
ビーツの特徴【基本情報編】
ビーツはヒユ科の野菜。
見た目はカブに近いですが、ほうれん草の仲間になります。
ロシアやヨーロッパでは一般的な野菜なので、案外、日本でも北日本や標高が高い山地では作りやすい野菜と言えるでしょう。
赤い果肉は赤カブのような実ですが、味は赤カブとは違います。
ビーツ栽培に必要なものを準備しよう!
葉っぱだけの場合はプランターでも栽培できますが、どうせならビーツの果肉を味わいたいですよね。
今回は、果肉部分を育てられる”地植え”での栽培方法を解説していきます。
ビーツの種の準備
ビーツの種はあまり馴染みがなく、ホームセンターなどでもあまりみることがないと思います。
野菜の種を扱う種苗店でも店舗によっては取り扱っている程度です。
ネットで検索して買ってみるのが、入手しやすくておすすめです。
ビーツ栽培に必要な土や農業用品って何?
ビーツは直に植えますので、最初に肥料を入れます。
こちらの肥料はバランスが良くておすすめです。
もし、肥料とか難しいのは苦手…という方は培養土を使うのがおすすめです。
市販の培養土は比較的安定しているので、初心者の方にも使いやすくなっていますよ。
ビーツが栽培しやすい時期っていつだろう?
ビーツは寒い方がよく育つので、冬前に種まきをするのが理想です。
種まきから収穫まで3ヶ月ほどかかります。
冬に収穫したいならば、9月下旬から10月上旬に種まき、春に収穫したいのであれば、12月から1月ごろに種を植えましょう。
夏場には葉っぱの成長が進み、食べる根元の部分に栄養がいかなくなるので、栽培時期が夏にかぶらないように計画するといいでしょう。
土の準備
ビーツを植える前に耕運をおこないます。
耕運を行う際には、肥料と土はよ〜く混ぜるのが大切です。一部の場所だけ肥料が多いと、成長にばらつきが起こります。
また、初心者の方は種まき用の土を混ぜるだけでも、簡単に発芽から成長するでしょう。
種まき
ビーツの種まきは、主に線まきが一般的です(ベビーリーフとして葉っぱだけを収穫したい場合はバラマキで種をまくこともあります)。
線まきとは、一定の線を作り種をまく方法です。
バラマキは線を作らずにまく方法で、プランターでやる場合はバラマキでもOKです。バラマキをする場合、均等にまくことが大切です。
なお、まいた種の量が多すぎたり、一箇所に多く種をまくとその箇所だけ多く発芽し、ムラができてしまいます。
そして、種をまいたあとは必ず、土を被せていっぱいの水をやりましょう。
種まきをしてからの栽培のポイント
種まきをしてからは、保湿が大切です。
また、直に植えますので、害虫などにビーツの新芽を食べられてしまう事もあります。
マルチを張ったり、不織布(べたがけシート)をかけておくのがおすすめです。
ビーツは寒い環境が好きなので、日中は布を使わずにして、夜は布を使うと成長が早くなります。
水管理:ビーツは水が多いと腐る!
ビーツはロシアやヨーロッパといった、雨が少ない地域で栽培をされているので、水分をあげすぎると腐ってしまうことがあります。
少し土が乾いているくらいでも立派に育ちますよ。
病害虫対策:”水のあげ過ぎ”と”連作障害”には注意!
私の経験上、ビーツを栽培していて、害虫が出たことはほぼないです。
ただし、ビーツ同士が密に接していたり、同じ箇所で複数回栽培すると、”連作障害”といってあまりうまく育たないこともあります。
ビーツを毎年育てる場合には場所を変えたり、別の野菜を栽培した後に、そこでビーツを育てることで連作障害を防げますよ。
収穫
ビーツの玉が直径7cmぐらいになったら、いよいよ収穫の時期です。
ビーツは栽培期間が長いと、苦味と癖が出てきますので、早めに収穫する方がいいでしょう。
特に生で食べる場合は、小さい形で収穫すると甘みがでて美味しいですよ。
収穫の時間はいつ?
ビーツは朝か夕方の収穫が理想です。朝は寒く、夕方は日光を浴びて涼しくなり、日中に収穫するときと比べて葉が萎びているということはなくなります。
保存方法は?
冷蔵庫で保存する際は、葉っぱがついたままの方が栄養が長持ちしますが、容量の関係もあるので葉っぱを切りビニール袋に入れて保管するのがいいですよ。
ビーツ農家のワンポイントアドバイス
「発芽があまり上手くいかない」という場合は、最初にプランターで栽培して、ある程度大きくなったら畑へと植えかえをするのがいいでしょう。この方法だと私の経験上、発芽率がUPします。
また、初期のプランター栽培は、畑に出ずともビーツの状態をチェックできてお手軽ですよ。
ビーツの利用方法
ビーツは生で食べるのがおすすめです。
ただし、「生で食べると独特な匂いがあって苦手」という方には、ボルシチがいいでしょう。
また、ビーツの葉っぱは綺麗な色をしているので、サラダなどに乗せると特別感が出てきます。
こちらの別記事では、”映えるビーツレシピ”を紹介しています。気になる方はチェックしてみてください。
あなたもレアな野菜”ビーツ”を育ててみて、とれたて新鮮なビーツ料理を楽しんでくださいね♩
それではまた!