玉ねぎは1年中手ごろな価格で手に入る野菜です。
しかも、生で、炒めて、煮込んで、焼いて、揚げて…和・洋・中どんな料理にもピッタリ。
それでいて体に良い栄養素もたっぷり含んでいるのもあなどれませんね。
今回は、そんな玉ねぎの旬や含まれる栄養素の他、農家だからこそ知っている玉ねぎをたっぷり使った料理のレシピをお伝えします♩
玉ねぎの旬
玉ねぎは年間を通して必ずスーパーに並ぶ庶民の味方の野菜です。価格帯も決して高くなく、1玉30円ほどで買えることもありますね。
毎日スーパーで買えるから毎日収穫ができるかと思うかもしれませんが、玉ねぎの収穫時期は春と秋の大きく分けて2シーズンです。
西日本の温暖な地域では5~6月に収穫される玉ねぎがメインとされており、寒冷な東北地方や北海道の玉ねぎの産地では8~11月が収穫時期です。収穫できない時期にもなぜ玉ねぎが食べられるのかというと、玉ねぎは貯蔵が効く野菜であることが理由です。
春は辛味が少なく肉厚な「新玉ねぎ」の旬、秋は北海道産の玉ねぎが旬を迎えますよ。
玉ねぎが含む栄養素
生の玉ねぎは100gあたり37kcalです。よく見かける大きさの玉ねぎは皮を剥くと約200gになるため、1玉で75kcalほど。
玉ねぎは糖を多く蓄えている野菜です。生でも、加熱しても、玉ねぎの甘さを感じることができると思いますが、トマトと比較してもトマトは19kcalと、玉ねぎの方が含んでいる糖が多いため、カロリーが高くなります。
このほかにも玉ねぎには「アリシン」という抗菌作用や疲労回復の速度を早める栄養素を含みます。目に染みて涙を出させる物質の正体もアリシンです。ただし、アリシンは熱に弱いため、アリシンの働きを期待するのなら玉ねぎは生で食べることをおすすめします。
「ケルセチン」というポリフェノールは強い抗酸化力を持ち、体の中の酸化した物質を還元する働きを持ちます。玉ねぎにはケルセチンも多く含まれており、血管を丈夫にしなやかにするために有用な栄養素で、高血圧症や動脈硬化の予防にも役立ちます。ケルセチンは水に溶けやすい性質を持つので、ケルセチンを無駄なく摂取したい場合は加熱するか、オニオンスライスは水にさらさないようにしましょう。
【農家直伝!】玉ねぎレシピ3選
玉ねぎは万能選手!カレーや豚汁、肉じゃがにマリネやサラダと毎日の食卓に欠かせません。どんな料理にも使えるのが強みですが、玉ねぎ農家イチオシの玉ねぎレシピをご紹介します。
①ゴロっと玉ねぎのコンソメスープ(2人分)
玉ねぎを丸ごと1個コンソメスープにします。
電子レンジを使うととても簡単なため、電子レンジを活用した作り方を紹介します。
もちろん、同じ分量で鍋でも作ることができますが、蓋つきの小鍋でコトコト煮込むようにしましょう。
材料
玉ねぎ | 1個(200g) |
スライスベーコン | 1枚 |
顆粒コンソメ | 小さじ1/2 |
水 | 200ml |
オリーブオイル | 小さじ1 |
塩・コショウ | 少々 |
手順
1.皮を剥いた玉ねぎを縦に4等分に切り500mlほどの容量の耐熱皿に入れる。1㎝幅に切ったベーコン、顆粒コンソメ、水を入れてラップをふんわりかける。
2.電子レンジで600w6~7分加熱。500wなら7~8分。
3.塩で味を調え皿に盛り、オリーブオイルと黒コショウをかけて完成!
②焼き玉ねぎのピザ風(2人分)
焼いた玉ねぎをピザ生地に見立て、ケチャップやチーズでピザ風に。
見た目にもかわいく、玉ねぎをたっぷり食べられます♩
材料
玉ねぎ | 1個(200g) |
ピーマンやコーン、ハム | 適量 |
ケチャップ | 適量 |
シュレッドチーズ | 適量 |
手順
1.皮を剥いた玉ねぎを横に0.8~1㎝の輪切りにする。
2.少量のオリーブオイルを入れたフライパンに玉ねぎを入れ、中火で加熱。玉ねぎが透明になってきたらひっくり返す。
3.ケチャップ、チーズ、お好みの具をのせて蓋をし、弱火でチーズが溶けるまで加熱。
4.皿に盛り完成。
③韓国風オニオンスライス(2人分)
ごま油と塩でシンプルにいただくオニオンスライスです。
海苔の風味が良いアクセントになり、おつまみにも最適です!
新玉ねぎなどの辛味の少ない玉ねぎはスライスしてそのまま使えますが、辛い玉ねぎの場合は胃を痛めてはいけないので、無理せず水さらししましょう。
材料
玉ねぎ | 1/2個(100g) |
ごま油 | 小さじ2 |
塩 | 少々 |
海苔 | 少々 |
手順
1.皮を剥いた玉ねぎを繊維に沿ってスライス。スライサーを使うと早くてきれい。
2.辛味の強い玉ねぎの場合、水さらししましょう。いったんボウルに癒えて軽く揉み、水を捨てる。そのあと新しい水を入れてから5分間ほど置いてからざるに上げ水気を切る。
3.皿に盛り、ごま油と塩、海苔を乗せて完成。
【プチコラム】辛い玉ねぎと辛くない玉ねぎは何が違うの?
「なんかこの玉ねぎ辛いな…」「あ、この玉ねぎは甘みが強いな」という経験はありませんか?
実は、玉ねぎが辛いか辛くないかは運などではなく、品種による違いが大きいのです。
新玉ねぎや「サラダ玉ねぎ」などと呼ばれている生食用の玉ねぎは皮の色が白っぽく、形も楕円形をしているものが多いです。この玉ねぎは安心して生で食べる事ができ、玉ねぎ特有の風味が好きな人は水さらししなくても生で食べられます。
一方で、茶色い皮の丸い玉ねぎはサラダで食べられるような辛味の少ないものもあれば、水さらししても辛くて食べられないようなものもあります。
夏から秋のはじめに出回る北海道産の玉ねぎは、辛味が控えめでスライスして少し水さらしする程度で食べられますが、冬から春先に出回る北海道産玉ねぎは辛味が強いため生で食べることはおすすめできません。
玉ねぎの辛味成分は人によっては胃を痛めることもあります。少し食べて辛いなと思ったら無理せずに加熱して食べるようにしましょう。
まとめ
農家直伝の玉ねぎレシピ3選。いかがだったでしょうか?
和、洋、中とどんな料理にも相性ピッタリな玉ねぎ。お財布にも体にも優しいため、毎日たっぷり食べてくださいね。
産地や季節、品種によっても玉ねぎの味も変わるため食べ比べや季節の味を楽しんでみるのも面白いですよ。