イタリア料理では定番の野菜「ズッキーニ」。
さっぱりした味で、洋食だけでなくさまざまな料理に合うので最近ではスーパーでもよく見かけるようになりました。
今回は、若手農家が「失敗しないズッキーニの栽培方法・育て方のコツ」を解説していきます。
種まきの時期や、植え方の株間、追肥の方法といった基本的な育て方だけでなく、確実に大きい実をつけるためのワンポイントもご紹介!
家庭菜園初心者さんにもわかりやすく、画像多めで解説していくので安心してくださいね。
おいしいズッキーニが収穫できます♩
まずは、焼いてお塩だけの味付けで楽しんでいただきたいです。
焼いたズッキーニはトロッとしてこれまたおいしいんです♩
パスタやスープなどにも大活躍で、彩りを添えてオシャレな一品に仕上がりますよ。
ズッキーニの栽培時期・栽培カレンダー
ズッキーニは温暖な気候を好む野菜で、真夏の暑さや冬の寒さは苦手です。
3月の終わり頃から4月頃に種をまき、6月から8月頃にかけて収穫します。
ズッキーニの土づくり
植え付けの約2週間ほど前に、苦土石灰を1㎡あたり100gまいてよく耕します。
その1週間後に1㎡あたり完熟堆肥3kgと、化成肥料を150gほどまいて改めて耕します。
肥料(元肥)はやりすぎないように注意してください。
ズッキーニは肥料分が多すぎると、あまり数が収穫できません(葉茎が過繁茂して実付きが悪くなります)。
前作で肥料をたくさん施している場合は、元肥は減らして、追肥で調整するとより上手く栽培できます。
畝立て
幅90cm、高さ15cmほどの畝を立てて、マルチを敷きます。
▶︎簡単!畝立ての方法を見てみる
▶︎マルチの張り方の基本を見てみる
ズッキーニは地を這うように生育していくので、マルチを敷くと泥跳ねによる汚れや病害虫を防ぐ効果が期待できます。マルチの代わりにワラを敷くことでも対応可能です。
連作障害
ズッキーニは連作障害の出にくい作物です。連作をしても大丈夫ですが、場所に余裕があればウリ科の植物を栽培した場所では1〜2年あけて栽培した方が安全です。
ズッキーニの苗作り
種の準備
最近では、定番のきゅうりのような形に加えて、丸形やUFO型の品種の種子の入手も容易になりました。
どんな料理に仕上げるのかをイメージしながら品種を選ぶのも楽しいですよ♩
種まき
3号のポリポットに、市販の種まき用の用土を詰めます。
指先で穴を開けたら土の表面に対して種子が平行になるように2粒ずつまきます。土をかぶせ、軽く鎮圧したらたっぷりと水やりをしてください。
発芽するまでは、濡れた新聞紙をかけて暖かい場所で管理しましょう。
育苗管理
発芽したら新聞紙は外して、日当たりが良く、暖かい場所で管理します。
子葉が成長してきたら、生育の良い株を残して間引きします。その後、本葉が3〜5枚になるまで育苗しましょう。
畑に直接種をまく方法
また、ズッキーニは畑に直接種をまいても栽培できます。育苗の手間がないので、初心者の方にはこちらの方法もおすすめです。
発芽適温が25℃以上なので、直接まくとしたら4月下旬以降が適期です。
植え穴に3粒ずつまき、不織布をかけて発芽を待ちましょう。
発芽後に不織布を外し、生育のよい1株を残して間引きしてください。
ズッキーニの植え付け・植え方
植え付け準備
植え付けの前日に、カッターなどを使ってマルチに穴を開けて植え穴を掘っておきます。
植え穴に水をたっぷりとかけて、十分に水分を含ませておきましょう。当日に水やりをたくさんすると地温が低下し、根の活着が遅れてしまいます。
植え付け作業
ポットから根鉢を崩さないように取り出したら、”根鉢の表面”と”畝の土の表面”が同じ高さになるように植え付けます。
植え付けをしたら、軽く水やりをして土を落ち着かせてください。
「保温できて生育が促される」+「ウリハムシなどの害虫が寄り付きにくくなる」というメリットがあります!
ズッキーニの手入れ
追肥
実がつき始めた頃から半月に1回ほど追肥をしていきます。
化成肥料30g程を根元から少し離れたところにまきます。
マルチをしている場合は支柱などを使ってマルチに穴を開け、そこから肥料をまいてください。
人工授粉
ズッキーニは虫や風によって受粉しますが、確実に収穫するためには、人工受粉をした方がよいです。
特に、虫の少ない涼しい時期や梅雨の時期だと受粉できないことも多いので、可能であれば人工授粉をしましょう。
まず雄花を摘み取って、花びらを取り除きます。
雄花を雌花の柱頭に軽く転がすように触れて受粉させましょう。
雌花は朝の短い時間しか開いていないので、遅くても午前10時頃までには行ってください。
摘葉
収穫が終わった場所より下の葉を、随時取り除きましょう。
なぜ摘葉をするかというと、いつまでも下葉を残しておくと風通しが悪くなり、病害虫の原因となりやすくなるからです。
果実を収穫した流れで、すぐ下の葉を切り取ってしまえば、作業も楽ですよ♩
ズッキーニの収穫
人工授粉してから5〜6日すると収穫です。
目安としては、果実が20cmほどになったら収穫時期です。
果実の根元をハサミで切り取って収穫しましょう!
スーパーなどで販売されているズッキーニはきゅうり程度の大きさですが、家庭菜園であればもう一回り大きくても十分に美味しく食べられます。
収穫が遅れると巨大なものへと成長しますが、味が悪くなりますし、株に余計な負担がかかるので、適期に収穫しましょう♩
ズッキーニ栽培でよくある病虫害・対策方法
ウリハムシ
ウリ科の野菜に着き、葉っぱや果実を食害する虫です。十分に成長した株ではそれほど被害が出ませんが、植え付け直後に被害を受けると成長が悪くなり、枯れてしまうこともあります。
植え付け後はホットキャップやあんどんで囲って対策をしましょう。
また、シルバーマルチを敷くと飛来を減らせます。芋虫類と違い、飛んで逃げていくので捕殺するのは大変です。そのため薬剤をかけて対処するのが一番効果的です。
アブラムシ
アブラムシは葉の裏に隠れて吸汁し、生育を阻害します。また各種ウイルス病を媒介するので、大量に発生する前に対策する必要があります。
アブラムシはとても小さいので、一般的な防虫ネットの目合いではすり抜けてしまいます。やや高額ですが、目合いの細かい防虫ネットか、寒冷紗をトンネル掛けするのをします。またキラキラしたものが苦手なので、反射テープやシルバーマルチを使用するのも効果的です。
対策としては、アブラムシの数が少なければ、葉に粘着テープをペタペタとすると捕殺できます。数が増えすぎた場合は追いつかないので、市販の薬剤を散布しましょう。
うどんこ病
葉の表面にうどん粉を掛けたように白くなる病気です。糸状菌が葉の上で大量繁殖することで発症します。低温で乾燥した時期に多く、反対に梅雨や真夏には発生しづらいです。
対策として、乾燥が続く場合は水やりをして、適度な湿度を保ちましょう。
また下葉を摘葉し、風通しを良くするのも効果的です。うどんこ病にかかると、風に乗って他の葉や株に菌が飛んで蔓延します。見つけ次第摘み取って畑の外で処分してください。
モザイク病
モザイク病は、葉っぱに濃淡模様ができモザイクがかかっているように見える病気です。アブラムシによって媒介され、発症すると葉が委縮し、生育が悪化します。
予防はアブラムシの飛来を防ぐことが第一です。アブラムシに寄生されても初期の段階で対処すれば発生を防ぐことは可能なので、早期発見・早期対策を心がけてください。
万が一発症した場合は、治す術がありません。ズッキーニ以外の作物にも移す可能性があるので、早めに株ごと抜き取って畑の外で処分しましょう。
プロ農家のワンポイントアドバイス
ズッキーニの栽培のポイントはズバリ、人工授粉です。
もし受粉が上手くできないと、先細りした果実しかできず、食用にはできません。実ったまま放置すると腐敗し、病気の原因となる可能性もあります。
人工授粉することで確実に受粉でき、まるまると太ってジューシーなズッキーニを収穫できますよ。
こまめに受粉作業をしてみてくださいね♩