現在、兼業の個別農家なんだけど、売上も上がってきたし農業法人を設立しようかな。
どうやら法人化すると従業員も集めやすいらしいし。
けど難しい言葉が多くてよくわからないなぁ。。。
この記事では、農業の法人化をまるっとカンタンに解説します。
最後まで読むと、法人化によるメリット、農業法人化の方法とかかる費用、法人化に際する注意点がわかります!
農業を法人化するメリットとは?
いきなり結論。
代表的な「農業法人化のメリット」を1つ1つ紹介していきます♩
遂に法人化に向かう!
— パフじろう|井上敬二朗 🌾おいしいお米専門・ブランド【稲作本店】創業者 (@TintsF) July 2, 2021
農業での法人化は
色々大変と聞くけど
僕たちにとっては
親からスムーズに承継するため
新しい仲間が加入しやすくするため
投資や借入をしやすくするために
僕たちの人格とは別の法人をつくることに決めました🔥
厳しい局面は覚悟の上!
未来を開くために、挑戦します💪 pic.twitter.com/amG1c1CFRX
法人化のメリット①:経営を合理化できる
家計と経営をはっきり分離できるため、経営内容を正確に把握できるようになります。
そして、経営内容がはっきりと数値化されるので、経営の充実や改善が図れます。
給料も定期化・定額化し、従事者の意欲向上にも繋がります。
結果として、経営上の利益や効率が追求されていきます。
法人化のメリット②:信用力が向上する
こちらは想像しやすいと思います。
法人で経営できているということは、しっかりとした財務管理が行えていることを対外的に示すことになります。
そのため、金融機関や取引先からの信用力が高まりますよ。
法人化のメリット③:人材を確保・育成しやすくなる
就農希望者としても経営ノウハウや農業技術を学ぼうと、農業法人での勤務を望むため、安定した人材確保が可能となります。
また、将来の話ですが、従事者から有能な人材を発掘し、後継者を確保しやすくなりますよ。
法人化のメリット④:税制的に有利なことも
所得税(個人)と法人税(農業法人)では適用される税率や条件が異なります。
例えば「所得が大きいほど、法人化した方が有利」であったりと、法人化した方が税制面でメリットが出ることもあります。
いや〜結構お得ですね♩
農業経営セミナー第一弾「農業法人化セミナー」が始まりました!最初のテーマは税務。法人化って相当な税制上のメリットがあるんだなあ。 pic.twitter.com/QUGuB73I
— JOBクリエーション米沢 (@JC_Yonezawa) December 6, 2011
農業法人を設立する方法
続いて、農業法人をどうやって作るかです。
「法人化」や「会社を作る」というとなんかもの難しいイメージがありますよね。
たしかに、初めての人にとって手続きは複雑ですが、
1つ1つ着実に進めていけばそこまで難しいことではありません。
ここでは、農業法人の設立方法を3ステップに分けて解説していきます。
ステップ1:行政に相談して計画を作ってみよう!
まずは、経営理念やビジョン(目標やありたい姿)を決めましょう。
そして、どんな作物を育てるのか、どのような設備が必要なのか、6次産業化を行うのか?
メンバーと色々なことを話し合い、具体的な事業計画を作成していきましょう。
今日は夕方までスタバに缶詰め。農業経営計画をブラッシュアップします。農に入ったらスタバみたいなお洒落カフェが周りに無いと思うと、こんな時間がちょっと名残惜しい気も。いつか自然と同化したオーガニックカフェもできたらいいなーなんて想像しながら、よし!がんばろう! pic.twitter.com/MsdDgZVjOq
— しなやん / 百姓 (@shinayan_way) January 30, 2017
ステップ2:経営や税務・労務について専門家に相談しよう!
農地を借りたり、所有したりする場合は、株主構成や役員構成の制約があります。
構成員の要件は非常〜に複雑なので、行政(都道府県・市区町村の農業関係の窓口)や専門家に確認することをオススメします。
また、税務・労務の知識を学ぶことも重要です。まずはネットで検索して軽く基礎知識をつけて、その後は税理士や社労士の人に相談しましょう。
規模が小さいうちは、税理士や社労士さんに任せなくても全然自分で行えます。法人化が初めてならば、自分でやってみるのも経験としてはいいでしょう。
一方、税務と労務を完全に専門家に任せるということであっても、最低限の知識は持っていた方がいいですよ。
ステップ3:法人を設立する手続をしよう!
最後のステップはそこまで手間ではありません。
freee会社設立を使うと必要書類は5分で作成、設立手続きは2週間で完了です。
ポチポチボタンを押して行けば自動で書類が作られます。
そんな簡単なの!?
もう他の選択肢と迷う理由がありません。本当にオススメ!
ちなみに、法人化にかかる費用ですが、freeeを使っても使わなくてもまるっと20~30万程度です。
農業の法人化での注意点
そして最後の項です。
農業の法人化に際して、3つの注意点を解説します。
注意点1:覚悟がないならば法人化しない方が良い
厳しいようですが、上記のような事業計画などを、自分たちで決められないのであれば、農業法人化はやめるべきです。
勉強不足、力不足、そして覚悟がない状態では、良い結果にならないでしょう。
注意点2:栽培だけではダメ。経営・営業が重要
泥臭い営業により販路拡大することが重要です。
有名な農業経営者が言っていた言葉を紹介しておきます。
「100点のものを作るよりも、70~80点のものでいいから、いい販路を持て」
農家が儲かるにはHP作って、ネット販売すればいいだろって簡単に思ってた(観光農園は集客という意味でHPは必須)
— 池迫農園 | 農Tuber/園ジニア (@agurinku_if) April 13, 2021
農園経営してみると…違った
あくまでうちの場合だけど、正直HPも販売サイトもすぐにはいらない
欲しいのは1円でも高く取引出来るルートだった
難しいですね。で、済ませたくない問題
注意点3:リーダーや各自の役割をきっちり決める
こんな組織はどうでしょうか?
「みんなメンバーが仲良しで役割分担は曖昧。自由な職場です!」
…一見良さげな組織のように見えますが、「リーダーシップなし。みんなでやる」という方針は、組織にとって悪影響です。
規模を大きくするためには、主導するリーダーがいてその下に役割を持った人がいる、というピラミッド型にしましょう。
従業員の意見を聞くことは大事ですが、意思決定はリーダーが主導して行いましょう。
まとめ
さて、農業法人化についてまるっと解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
- 法人化によるメリット
- 農業法人化の方法とかかる費用
- 法人化に際する注意点
なるべくわかりやすく解説してきましたが、少々難しかったかもしれません。
法人化は大変なこともたくさんありますが、その分メリットもたくさんあります。
「法人化する覚悟がある!」という方は、ぜひ農業法人を立ち上げて素敵な夢を実現してみてくださいね♪