緑黄色野菜で、βカロテンやビタミンB群、ビタミンCなどのビタミン類、カルシウムやマグネシウム、鉄などミネラルも豊富な”春菊”。
特に豊富なβカロテンは体内でビタミンAに変換されます。
皮膚や粘膜を丈夫にしたり、視力の維持や、がんの予防、免疫力の強化、老化防止などの健康を保つ効果が期待されますよ。
βカロテンは脂溶性のため油との相性が良く、油を使った料理にすると効率よく吸収されます。
そこで今回は、管理栄養士でもあり春菊を栽培している農家の私が、簡単で映える、油を使った春菊料理を3つご紹介します。
レシピ1:春菊のやみつきダレ
春菊の美味しい食べ方は何?と聞かれたら、私は絶対にこれ!!
加熱調理なしで簡単なレシピなのにとっても美味しい…
肉や魚、豆腐にかけていただきます♩
このタレだけでもお酒のアテとして楽しめますよ。
材料(作りやすい分量)
春菊 100g
ポン酢 大さじ4
ごま油 大さじ3
すりごま 大さじ2
作り方
① 春菊は粗みじん切りにします
②ボールにポン酢大さじ4、ごま油大さじ3、すりごま大さじ2を入れて混ぜ、①を和えて完成です
レシピ2:春菊のかき揚げ
暑くなってくると食べたくなるのが、うどん!
そして、うどんの上にのっけたいものといえば、天ぷら!
暑くなってきて食欲がないときでも、春菊のほろ苦さとさわやかな香り・うどんのツルっとしたのどごしであっという間に完食してしまう一品です♩
材料(3〜4人分)
春菊 100g
たまねぎ 1/2個
にんじん 1/2本
たまご 1個
水 150ml
薄力粉 100g
作り方
①春菊はざく切り、玉ねぎは薄切り、にんじんは細切りにします
②ボールにたまご1個、水150mlを入れてよく混ぜ、冷蔵庫に入れて10分ほど冷やします。
③②に薄力粉100gを入れてさっくりと混ぜ、①を加えます
④170度に熱した油に③を入れて外側がカリっとするまで揚げて完成です
広がらないように菜箸などでしばらく固定すると綺麗な形のかき揚げが作れますよ。
レシピ3:春菊としらすのチャーハン
ごま油とにんにくに負けないさわやかな風味が鼻腔をくすぐります。
しらすとの相性も抜群♩
材料(1人分)
ご飯 200g
春菊 50g
しらす 25g
たまご 1個
にんにく 1片
ごま油 大さじ1
しょうゆ 小さじ1
塩 ひとつまみ
作り方
①春菊50gはざく切り、にんにく1片はみじん切りにします
②ボールにたまご1個を割り入れ、ご飯200gを入れてよく混ぜます
③フライパンにごま油大さじ1を熱し、にんにくを香りが出るまで炒めて②を入れ、ご飯がパラパラになるまで強火で炒めます
④①を加えてさっと炒めて塩をひとつまみ入れ、最後にしょうゆ小さじ1を回しかけて完成です
①たまごとご飯をあらかじめ混ぜ合わせる
②多めの油で炒める
③短時間で仕上げる
たまごとご飯を先に混ぜておくことで、ご飯の一粒一粒にたまごがコーティングされるので、ご飯どうしがくっつくのを防ぎます。
また、長時間炒めているとご飯の水分が飛んでパサパサになってしまいます。強火で短時間で仕上げることがパラパラかつしっとりチャーハンを作るポイントです。
プチコラム:「春菊」と「菊菜」の違いとは?
関東では「春菊」、関西では「菊菜」という呼び方が浸透していますが、
結論から言うと、同じ植物です。
春菊には2タイプあり、中心の太い茎から枝が伸びるため、枝を摘み取って収穫する「株立ち型」と、ほうれん草や小松菜のように根元から多くの枝が伸びるため、根元から収穫する「株張り型」です。
そして、株立ち型を「春菊」、株張り型を「菊菜」と区別します。
関東では株立ち型が多く栽培されているため、「春菊」という呼び名が浸透し、
関西では株張り型が多く栽培されているため、「菊菜」という呼び名が浸透したようです。
収穫の仕方にも違いがあるので、それぞれの地域のスーパーや八百屋さんで見比べてみるもの面白いですね。
プチコラム:春菊の香り成分の秘密!?
春菊といえば独特な香りが特徴的ですよね。
その香り成分は、”αピネン”と”ペリルアルデヒド”という成分によるものです。
αピネンとは、ひのきにも含まれている成分で、副交感神経を優位にして精神や自律神経の安定などのリラックス効果があるとされています。
ペリルアルデヒドはシソに含まれている成分で、強い抗菌作用をもっているため食中毒の予防に効果がある他、消化酵素の分泌を促進して食欲を増進させ、胃の調子を整える作用もあります。
栄養満点な上にリラックス効果も期待できる春菊、ぜひ様々な料理に活用してみてください。