「奇跡の野菜」「食べる輸血」といわれるほどビタミン・ミネラルの栄養価が高いスーパーフード「ビーツ」。
料理の中にビーツを上手に取り入れると、簡単な料理でもおしゃれに、可愛く変身します♩
ですが、ほんの少し料理に加えただけで、他の食材が真っ赤かに染まってしまうので少しコツが必要な野菜でもあります。
今回は、管理栄養士でもありビーツを栽培している農家が、ビーツで作る、おすすめの映えレシピ3選をご紹介します。
ビーツ料理が1品あるだけであなたの食卓が華やかになりますよ♩
そもそもビーツってどんな野菜?
「ビーツを調理したことがある」という方は少ないのではないでしょうか?
そもそもスーパーで見かけることもあまりなく、見つけたらラッキーという野菜です。
主にオランダ、オーストラリア、ニュージーランドで生産されている野菜で、旬は6月〜7月、11月〜12月です。
形がカブに似ているため、カブの仲間かと思われがちですが、実はほうれん草の仲間です。
ビーツの葉っぱをよく見てみるとほうれん草によく似ていますし、ほうれん草の根っこが赤いこともビーツの実を連想させますよね。
インパクトのある鮮やかな見た目とは裏腹に、やさし〜い甘さがあるのでどんな料理にも組み合わせることができる万能野菜なんです♩
ビーツ料理を作るときの注意点
ビーツの赤い色素は、服につくと非常に落ちにくいので、注意して調理をしていきましょう♩
まな板にも色素がついてしまうので、
・まな板の上にラップやクッキングシートをひく
・洗って乾かした牛乳パックを開いて使う
などの対処法がおすすめです。
また、ビーツは他の野菜よりも硬いので、包丁で切る際は注意して切るようにしてくださいね。
それではいよいよお待ちかねのレシピです。
レシピ①:ビーツポタージュ
優しい甘さのポタージュです。
スープにすることで、水に溶け出た栄養素も無駄なく摂取することができるのでおすすめです。
ビーツは硬く火が通りにくいため、薄く切った方が早く火が通ります。
豆乳を入れた後に沸騰させてしまうと豆乳が固まってもろもろになってしまうので、豆乳を入れた後は沸騰しない程度にあたためてください。
豆乳を牛乳に代えても美味しく作れますよ。
材料(2人分)
ビーツ 100g
じゃがいも 1個
玉ねぎ 1/2個
無調整豆乳 200ml
顆粒コンソメ 小さじ2
オリーブオイル 適量
塩 適量
ブラックペッパー 適量
作り方
① ビーツ、じゃがいもは皮をむき薄くスライス、玉ねぎはくし型切りにします
② 鍋にオリーブオイルを適量いれ、①の野菜を入れて玉ねぎが透明になるまで炒めます
③ 水200mlと顆粒コンソメ小さじ2を加えふたをし、ビーツが柔らかくなるまで煮こみ、柔らかくなったらミキサーにかけます
④ 全体が滑らかになったら鍋に戻し、無調整豆乳200mlを加え沸騰直前まであたため、塩・ブラックペッパー各適量で味を整えます
レシピ②:ビーツのクリームパスタ
濃厚な味がお好みの方は、牛乳の半量〜全量を生クリームに変えるとクリーミーで濃厚な味わいになります♩
クリームを作る際にダマにならないポイントは2つ。
2. 牛乳は少しずつ入れ、その都度よく混ぜる
この2つのポイントでダマのないソースが作れます。
パスタのトッピングはお好みで。今回は今が旬の菜の花をトッピングしました。
材料(2人分)
パスタ 2束
ビーツ 60g
玉ねぎ 1/2個
ブロックベーコン 60g
バター 15g
薄力粉 大さじ2
牛乳 500ml
顆粒コンソメ 小さじ2
塩 適量
ブラックペッパー 適量
菜の花(あれば)
作り方
① ビーツは皮を薄くむいて半月切り、玉ねぎは薄切り、ベーコンは短冊切りに切ります
② フライパンにバター15g、ビーツを入れ弱火でじっくり火を通します
③ ②にベーコン、玉ねぎを入れ火が通ったら薄力粉大さじ2をふり入れ、よく炒めます
④ 顆粒コンソメ小さじ2を入れ、牛乳を少しずつ入れよく混ぜながらとろみがでるまで混ぜます
⑤ パスタを表示の時間より1分短めに茹で、④に加えて全体を混ぜ合わせます。塩・ブラックペッパー各適量で味を整え、塩茹でした菜の花をのせれば完成です
レシピ③:ビーツマリネ
ポリポリした食感がやみつきになります。
作り置きにも、ブラックペッパーを強めに効かせて大人のお酒のおつまみにもぴったりです。
材料(作りやすい分量)
ビーツ 200g
〈マリネ液〉
酢 大さじ4
オリーブオイル 大さじ4
砂糖 小さじ2
塩 小さじ1/2
ブラックペッパー 適量
ローズマリー(あれば) 適量
作り方
① ビーツは皮をむき、せん切りにして保存容器に入れます
② 小鍋にマリネ液の材料を全て入れ砂糖が溶けるまであたためます
③ マリネ液があたたかいうちに①と混ぜ合わせ完成です
ビーツのプチコラム
今回は、ビーツの赤色の秘密に迫ります。
ビーツのあの赤色を作り出しているのは、ベタレインという色素です。
最近の研究では、ベタレインの色素が強い抗酸化作用を持っていて老化を防いだり、体の中の炎症をおさえたりする効果があると言われています。
そのほかにも鉄分、ビタミンC、葉酸、食物繊維なども多く含んでおり、近年スーパーフードとして取り上げられるようになってきました。
ビーツを食べると赤い尿がでることがありますがこれは「ビーツ尿」といい、ベタレインの赤い色素が水に溶けて出てきたものです。初めて経験する方は驚くかと思いますが、体に害はないのでご安心を。
とはいえ、体に良い食べ物といっても、食べ過ぎると食物繊維のとりすぎとなり下痢や腹痛を起こすことがありますので注意してくださいね。
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食物繊維摂取量の目標量は18〜64歳の男性で21g以上、女性で18g以上とされています。日本人の食物繊維摂取量は目標量に達していない傾向にあるので、1日の食事に3〜4gの食物繊維をプラスすると考えると、ビーツ100gで約3gの食物繊維がとれるため、ビーツを1日100gを目安に摂取すると良いでしょう。
栄養豊富なビーツ、この機会にぜひ食べてみてください♩