とうもろこしは夏野菜の代表格であり、フルーツのような甘さが特徴です。
とれたてのとうもろこしは、みずみずしく格別の味となっています。
とうもろこしを農家から直接購入するのもいいですが、家庭菜園でも栽培できるので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
今回は、とうもろこしの育て方と農家が教える3つのポイントを紹介します。
家庭菜園で大きくて美味しいとうもろこしを育てたいという方は必見の内容ですよ♩
とうもろこしの種類|気になるとうもろこしを選ぼう!
私たちがよく目にするとうもろこしはスイートコーンとも呼ばれ、大きく3つの種類に分類されます。
気になる種類を選んでみてくださいね♩
イエローコーン
読んで字のごとく、粒が全て黄色のとうもろこしです。
種類も豊富にあり、「風に強く倒れにくい」「食味が良い」などの特徴がそれぞれにあります。主な品種として、ゴールドラッシュやサニーショコラがあります。
ホワイトコーン
こちらも名前の通り、粒が白いとうもろこしです。
イエローコーンとは違った甘味が楽しめて、フルーツのような食味とも言われます。
鮮度の良いものは生のまま食べるのもおすすめです。
バイカラーコーン
バイカラーコーンとは、黄色と白色の粒が混じっているとうもろこしになります。
甘味が強く糖度が20度を超えるような品種もあります。
普段スーパーではあまり見かけることがないレアなものなので、家庭菜園で挑戦してみるのもおすすめですよ。
とうもろこしの栽培時期・栽培カレンダー
とうもろこしの原産地は中南米といわれており、寒さにはあまり強くありません。そのため、基本的に種まき時期は暖かくなった4月・5月となります。
収穫は7月ごろからです。栽培する地域やとうもろこしの品種によって適した栽培期間があるため、あらかじめよく確認しておくことが大切です。
畑の準備
とうもろこしを植える前に、畑に肥料をまいて畝(うね)を立てておきましょう。
とうもろこしは水はけのよい場所を好むので、畝は高めにしておくと良いでしょう。
2列で植える場合、畝幅は90cmぐらいです。
肥料は、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)のバランスの取れた以下の肥料が手軽でおすすめです。
とうもろこしの種まき・育苗
苗を作る場合は、ポットやセルトレイに種まきをして苗を育てます。
ポットでは2〜3粒、セルトレイでは1穴に1粒種をまき、暖かい環境で育苗します。
暖かい育苗場所が確保できない場合には、ホームセンターで苗を購入したり、畑に直接種まきしたりするのもアリです。
とうもろこしの植え付け
◯種まきする場合
畑に直接種まきする場合には、2cmほどの穴に2粒いれて軽く土をかぶせ、たっぷり水やりをします。
その後、透明なマルチをしておくと、地温確保につながり、発芽率もよくなるのでおすすめです。
◯苗を定植する場合
種苗店で苗を購入してきたり、育苗したものを植える場合は、葉が3〜4枚のころに定植します。
その際、ポットに複数苗が生えていたら、ハサミで切り1本にしておきましょう。
苗の植え方は、ポットやセルトレイから根を切らないようにして植え、根元に土をかけてたっぷり水やりをしておきます。
苗・種のどちらとも、株間は30cmほど、畝に2列で植えます。
とうもろこしの手入れ
追肥
大きなとうもろこしを収穫するには追肥が大事です。
追肥は2つのタイミングで行います。
①葉が7〜8枚で草丈がひざ丈くらいのころ
②穂が出始めたころ
追肥は畝の間に行います。
そして追肥と同じタイミングで、とうもろこしの根元に土寄せをします。
とうもろこしの根を痛めないように根元から離れた場所の土をかいて土寄せしましょう。
人工授粉
雄穂から花粉がでるようになり、とうもろこしのヒゲが見えてきたら、
2〜3本に1本の間隔で雄穂を切り人工授粉しましょう。
ちなみに、とうもろこしを多く植えて密植している場合には人工授粉は必要ありません。
また、穂は虫の発生原因にもなるため、受粉が終わってしまえば切り取っておくのがいいでしょう。
かん水(水やり)
基本的には「土が乾燥してきたら水をかける」くらいを目安にしておき、水のかけすぎで土が常に湿っている状態はさけましょう。
受粉が終わってからは特に水が必要になるため、定期的に水やりをしてあげましょう。
摘果:ベビーコーンを収穫可能!
1株にとうもろこしがあまりにもたくさん実ると、栄養が分散して大きくなりにくいです。
そのため、摘果という間引く作業を行います。
目安としては、1株あたり1〜2個の実を残しておきます。
ちなみに摘果で収穫したものは食べられます。これがよく見かける”ヤングコーン(ベビーコーン)“です。
無理して収穫する必要はありませんが、ヤングコーンもぜひ楽しんでもらいたいです♩
とうもろこしの収穫
さて、いよいよ収穫です。
とうもろこしのヒゲが茶色く縮れてきたころが収穫適期となります。
さらに、試し取りや実の先端を開くなどして、実が黄色く熟しているかを確認すると確実です。
とうもろこしは早朝に最も品質が高くなるので、「朝早い時間に収穫」がポイントです。
収穫後は甘みが急速に減少するので、早めに冷蔵庫に入れておくと甘い味が楽しめますよ♩
とうもろこしの鳥獣対策
鳥獣対策で特に気をつけたいタイミングは、定植直後と収穫直前です。
定植直後はカラスに掘り起こされてしまう可能性があるので、防鳥糸(テグス)を張るなどして対策をしましょう。
収穫直前では、カラス被害の他にもハクビシンなどに食べられてしまう場合があります。周囲に網を張るなどして対策をしておきましょう。
大きいとうもろこしを栽培する3つのポイント【プロが教える】
さて、ここまでとうもろこしの育て方を紹介してきましたが、
せっかく育てるならば、粒のそろった大きいとうもろこしを収穫したいですよね。
そのためには、とうもろこし農家直伝の3つのポイントを試してみてください。
①水やりはこまめに → 実が大きくなる!
②肥料はしっかり → 草丈が大きくなる!
③受粉は確実に → 粒ぞろいが良くなる!
プロのポイント①:かん水(水やり)はこまめに
大きなとうもろこしを育てたい場合には、かん水が重要です。
雨が降らない日が続くようであれば、定期的に水やりをしましょう。
とうもろこしの実がついてからは、過度な乾燥で実が細くなってしまうため特に注意が必要となります。
プロのポイント②:肥料はしっかり
大きいとうもろこしを育てるためには、草丈を大きくするのがコツです。
そのためにも、生育初期の施肥が非常に大切になります。
葉色が薄かったり黄色くなったりした場合には、肥料が足りていないことがあるので追肥をしましょう。
プロのポイント③:受粉は確実に。株数が少ないならば人工授粉も
とうもろこしの受粉がうまくいかないと、粒のそろったものにはなりません。
とうもろこしをたくさん植える場合には気にしなくてもよいですが、株数が少ない場合には人工授粉をしてあげましょう。粒の歯抜けを防げますよ。
おさらいしておくと、①かん水・②肥料・③受粉を意識して育てると、実入りがよく大きいとうもろこしを収穫できますよ♩
家庭菜園でみずみずしいとうもろこしを楽しもう!
いかがだったでしょうか?
新鮮なとうもろこしを楽しめるのは家庭菜園の醍醐味です。
ぜひ、あなたも甘くてフレッシュなとうもろこしを味わってくださいね♩