6次産業化のためにクラウドファンディングで資金を集めようかな。
そもそもクラファンの概要を把握したいな。
自分の農園でも挑戦してみようかな。成功事例を学びたいな。
このような農業関係者に向けて、
今回は農業界のクラウドファンディングを3つの成功事例から徹底解説!
クラウドファンディングのメリットなどの基本から、成功のコツまで理解できますよ。
それではいきましょう!
クラウドファンディングってどんな仕組み?【農業者に人気なんです】
まずは「そもそもクラウドファンディングって何?」というお話。
ざっくりいうと「アイデアの実現に対して協力を募ってお金を集め、支援してくれた人に商品を作って送る」というシステムです。
農業分野では、
・農地や加工所など規模拡大
・ジャムやジュースなど加工品開発(6次産業化)
という目的のために利用する人が多いです。
銀行融資や出資と異なり、
・個人で手軽に挑戦できる
・失敗してもリスク小(手数料くらいしかかからない)
・他業種の知らない人にもアプローチできる
という点で、個別農家に人気な資金調達方法です。
業界最大手のCAMPFIRE、食と農に特化したAGRISSIVEが有名です。
農業でクラウドファンディングをするメリットは?
メリット1:資金調達と同様に、発信媒体の役割を果たす
挑戦中の面白そうなプロジェクトや成功したプロジェクトにはもれなく、世のメディアの関心が集まります。
本来であれば数百万円分の広告費をかけないとできないメディアからの取材が舞い込むことも期待できます。
メリット2:ファンを獲得できる
クラウドファンディングのプロジェクトページをみると集めた金額ばかりに目が行きます。
ですが本当に重要なのが支援者数。
「本当にあなたにお金を落としてくれる人は何人いるか?」というのを数値化したのがこの数字です。
ここでお金を落としてくれた人は、あなたを信用したということ。
今後もあなたの商品を購入してくれることでしょう。
言ってみれば、クラウドファンディングに挑戦すること自体が販路開拓になるのです。
クラウドファンディングの流れ
お次は、クラウドファンディングの一連の流れを全体図で見ておきましょう。
①企画・立案
②クラウドファンディングサイトの選択
③写真(余裕があれば動画も)撮影、文章の作成
①支援者の動向を見つつ、プロジェクトページの修正
②SNSの投稿やSNS広告で拡散する
③メディアからの取材を目的とし、プレスリリースを打つ
お礼のメッセージと返礼品の送付
着手する最適な段階はいつ?【クラウドファンディングの成功のコツ】
続いては「どんな状況の農家がクラウドファンディングに着手すると成功しやすいか?」というお話です。
まず、規模拡大や商品のアイデアを思いついたという、いわば「アイデアだけの段階」。
こんな段階の人にはおすすめではありません。
では最適な段階はいつかというと「既に企画が走り始めている段階」です。
具体的にいうと、使用する農地・加工所が決定していて、商品名・ロゴ・見た目も決まっており、既に試作品を製作済みの段階。
これより前段階だと、ストーリーが弱く、返礼品の画像や商品名が魅力的でないことから支援が集まりにくいです。
農業関係はAll-in方式が多い!【2種類の方式】
クラウドファンディングには大きく分けて2種類ありますが、農業関係のプロジェクトはAll-in方式が多いです。
・All-or-Nothing方式
プロジェクト期間内に目標金額に到達しなかった場合は、支援の申し込みはキャンセルされ、全額返金されます。未到達の場合、リターンを届ける必要はありません。
・All-in方式【おすすめ】
目標金額に到達しなかった場合でも集まった分だけ支援金を受け取れる方式。
集まった支援額に関わらずプロジェクトを実施してリターンを届ける義務があるため、最低限の自己資金は用意しておく必要があります。
農業系クラウドファンディング成功事例3選
最後に、実際にクラウドファンディングで成功した農家さんの事例を見てみましょう!
事例①:最高峰の柑橘を目指し全国の人にお届けしたい!!
鹿児島県の脱サラ果樹農家によるプロジェクト。
文章は比較的シンプルで、取り組みを簡潔に紹介しています。
「長年に渡る生産技術の研究の結果、市場に流通する柑橘類の2倍を誇る糖度を叩き出した」という凄まじいストーリーにより読者の興味はかき立てられます。
支援額:3,225,000円
支援者数:611人
事例②:「26代目」豚屋の挑戦!農場直送ブランド「三右衛門」で豚革命を起こしたい!
茨城県の養豚農家によるプロジェクト。
豚肉に対する並々ならざるこだわりを、豊富な画像を用いて紹介。
思いの詰まった長編ストーリーで共感を生み、トドメにはおいしそうなお肉の魅力的なリターン🍖
これで支援しない方が不思議です。
支援額:3,693,000円
支援者数:353人
事例③:夢を育てる農家!継ぎたくなかった農家の長男が起こす農業革命!
千葉県の12代続く農家の長男によるプロジェクト。
規格外野菜の加工場&体験受入施設の新設を目標としています。
ストーリーは農業の問題点からスタートし、熱い思いは読んでいる人の胸をうち共感を生み出します。
プロジェクト開始前にたくさんの人からの応援メッセージを用意し、たくさんの応援者と一緒に写真をとり、「応援されまくっているプロジェクト」を印象付けているのが特徴です。
支援額:4,107,611円
支援者数:319人
いかがだったでしょうか?
クラウドファンディングのメリットや一連の流れ、そしてどんな成功事例があるかは学べたでしょうか?
他の資金調達方法と比べてもクラウドファンディングはリスクが少なめ!初心者でもどんどん挑戦してみましょう!