栄養価が高く濃厚な味わいが人気の「アボカド」。食べ終わった後の種は、水耕栽培で観葉植物としても活用することができます。
この記事では、アボカドの栽培特性をはじめ、水耕栽培の手順をご紹介!
水耕栽培が初めてという方でも簡単に始められますよ。
成長の過程やインテリアとしても楽しむことができる「アボカドの水耕栽培」。あなたも始めてみませんか?
アボカドとは
アボカドは中央アメリカが原産とされるクスノキ科ワニナシ属の常緑果樹の一種。
果実は脂肪分が豊富で「森のバター」とも呼ばれ、ビタミン・ミネラル・カリウム・葉酸などの栄養素も豊富に含まれているスーパーフードのひとつです。
アボカドは幼木の時期は暑さにも寒さにも弱い植物なので屋内で育てましょう。
アボカドを水耕栽培で育ててみよう!
アボカドを食べた後の種を利用した水耕栽培は、意外と簡単に行うことができます。
ここでは、アボカドの水耕栽培に必要な道具や始め方を紹介するので参考にしてみて下さい。
準備するもの
・アボカドの種
・爪楊枝
・液体肥料
アボカドの発芽適温は15℃以上と言われているので、暖かくなってくる4月以降に始めるのが失敗も少なくおすすめです。食べ終わった後の種は冷蔵庫に入れずに常温で保存しておきましょう。
アボカドの水耕栽培の始め方【簡単3ステップ!】
1.種と容器を洗浄
常温保存していた種に付いている果肉などをきれいに洗い流しましょう。
種に少しでも果肉が残っていると腐敗してしまう原因になります。水洗いだけでは脂肪分は落ちないので少し洗剤を使用しても問題ありません。
容器は、ペットボトルなどのプラスチック製の容器やコップなどのガラス製の容器などお好みの物を選んでください。
種が安定して水が入れられる物であれば何でも大丈夫ですが、透明の容器を選ぶと見た目もおしゃれになっておすすめです。容器についても汚れなどがあると雑菌が繁殖したりすることがあるので、しっかりと洗浄しておきましょう。
2.種を容器にセットする
アボカドの種が容器の中に落ちてしまわないように爪楊枝を3~4本刺して固定します。
種は尖っている方を上にして、お尻の部分の1/3〜半分程度まで水が浸かるようにセットしてください。
3.水換え・肥料
種を容器にセットしたら、暖かくて日光の入る窓辺などに置いて発芽するのを待ちます。
水をそのままにしておくと雑菌が繁殖してカビが生えたり腐ってしまうことがあるので、水は毎日交換してください。上手くいけば1ヶ月ほど経過したころに種がひび割れて根が出て発芽します。
発芽するまで肥料は不要ですが、発芽して生育が安定してきたら液体肥料を混ぜた培養液で育てていきます。
アボカドの植え替え方法
インテリアグリーンとして大活躍するアボカドですが、水耕栽培のままでは大きく育てるには限界があります。
「アボカドを立派に大きく育ててみたい」「果実を収穫して食べたい」という場合には、水耕栽培から土に植え替えていきます。
植え替え時期
アボカドを水耕栽培から土耕栽培に切り替える場合、5~6月が適期とされています。
植え替え
アボカドはぐんぐんと成長して大きくなる植物です。
鉢植えのサイズですが、3~5号程度で始めて、将来的に9号〜10号程度のものに植え替えると良いでしょう。
土は観葉植物用の培養土を用意して鉢の中に入れます。伸びた根を傷つけないように慎重に植え替えを行いましょう。深さは、アボカドの種が半分程度土から出るようにして植えます。
植え替え後の水やり
土に植え替えた後は、表面が乾いてきたらたっぷりと水やりをします。
水やりの頻度は一般的な観葉植物と同じで乾いたら行うくらいでOK。冬は水やりの必要はありません。
アボカド栽培に適した環境とは?
熱帯が原産のアボカド栽培を成功させるためには、できるだけ適した環境に近づけてあげることが重要です。
日当たり
アボカドは日光を好むので日当たりの良好な場所に置いてあげましょう。
春から秋にかけてしっかりと日を当ててあげると成長が促されます。ぐんぐん伸びる植物なので、観葉植物として育てている場合は適当な場所で摘芯してあげると成長を抑えることができます。
耐寒性と耐暑性
アボカドの耐寒性は品種によっても異なりますが、一番寒さに強い品種の「メキシコーラ」であっても-6℃程度です。
特に幼木は寒さにも暑さにも弱いので室内で管理するようにしましょう。
初めて屋外に出す際は、いきなり直射日光に当ててしまうと葉焼けを起こしてしまいます。
葉が焼けても新しい葉は出てくるのですぐに枯れてしまうことはないですが、室内から外に移動するときは半日陰の場所から始めて徐々に慣らしていくようにしてください。
冬の管理方法
アボカドは気温が5℃以下になると生育が止まります。耐寒性は-5℃程度とも言われますが、その気温で外に置いてしまうとダメージがあるので冬は室内で管理しましょう。
室内の温度が10℃程度であればアボカドは少しづつ生育するので、それに応じて水やりも行います。
室内であっても、5℃以下になるようであればビニール袋などで覆って保温をしてあげるとダメージが少なく済みます。
アボカドは冬になると葉が茶色くなって落ちますが、寒さからくる負担を和らげるための対策なので特に心配はいりません。しっかり管理を行えば気温が上昇したころに新芽が出てきてくれます。
上手くいけば果実の収穫も可能!
アボカドは観葉植物として楽しむのがハードルが低くておすすめですが、温暖な地域であれば地植えして数年後に果実を収穫することも可能です。
結実させたい場合は、人工受粉を行うか2本植えることで成功しやすくなります。
アボカドの種を有効活用しよう
いかがだったでしょうか?
今回は、アボカドの水耕栽培の始め方をご紹介しました。
アボカドの水耕栽培は、環境を整えてあげることで初心者でも育てることができるだけでなく、普段は捨ててしまう種を活用できるので気軽にチャレンジできるのも魅力の一つです。
放置すると驚くほどの樹高になってしまうので適度に摘芯するのも忘れないようにしましょう!
それではまた!